6月17日(火)のマーケット
6月16日の米国株式市場は反発。イランはイスラエルとの戦闘緩和にオープンと報じられたことで反発したが、その後、イランによるイスラエルに対する最新の攻撃は夜明け前まで続くと報じられ、伸び悩んだ。AMDは先週の製品発表を受けて、パイパー・サンドラーのアナリストが目標株価を125ドルから140ドルに引き上げた。NYダウは前日比317ドル(0.75%)高の42,515ドル。NASDAQ総合指数は前日比294ポイント(1.52%)高の19,701。S&P500指数は前日比56ポイント(0.94%)高の6,033。
米AMDの上昇や1~3月期の世界のサーバー出荷の好調な業界環境を受けて、アドバンテストやディスコといった半導体関連が買われた。日銀金融決定会合は国債買い入れの減額ペースを緩めたが、事前観測報道通りであまり材料視されず。東電が堅調。OLCは京成による売却は早くて次期中期経営計画からとみずほ証券が予想したことで上昇した。ワコムや東洋炭素は野村証券が目標株価を引き上げた。日本製鉄は反落。ニトリが3日続落。海運が安い。
スタンダード市場では、エスサイエンスが連日のストップ高。フォーシーズは系統用蓄電所の新事業で2日連続ストップ高。リーダー電子は画像生成AIアプリのAI Picassoの完全子会社化発表でストップ高。メタプラネットは反落し、名村造船は続落。近畿車両は15日ぶりに値下がり。
グロース市場では、TENTIALが業績予想の上方修正で2日連続ストップ高。モンスターラボが2日連続ストップ高。GA TECHはSBI証券による目標株価引き上げに刺激を受けた。衛星開発のSynsは上場後の一定期間の大株主の保有株売却制限の「ロックアップ」が解除されストップ安。
日足チャート上では、寄付き後が安値となる陽線。連日で高値圏での大引けとなり、上値を抑えられてきた3万8500円を終値で約4ヵ月ぶりに上回った。終値では2月21日以来のこととなる。パラボリックも陽転を示現しており、買い姿勢の継続がうかがえる。
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注目記事 Pick up
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【5つの“季節的特殊需給”総チェック】
日本証券新聞6月18日(水)紙面1面TOP記事掲載
19日(三井物、KDDI)から「配当支払い」本格化へ
日経平均は5月29日の戻り高値を抜いて2月21日以来の高値水準となった。(日経平均をTOPIXで割った)NT倍率も5月14日の13.798倍を抜き、3月3日以来の高水準。なお、日経平均が立会中に3万8,400円を上回るのは5月以降6回目だが、これまでは毎回押し戻されてきた。さて、今回は…。
もちろん日米金融政策の動向や、相互関税停止期限を7月9日に控えたトランプ関税の行方、それらを受けた海外市場の反応などが焦点となるわけだが、これとは全く別個に、向こう1カ月ほどの東京市場には“季節的な特殊需給状況”が相次いで生じるので、ここでは一連のイベントをチェックしておきたい。
まず①6月19日から月末にかけて3月期決算企業の配当支払いがラッシュ状態を迎える②24~30日は3、6、9、12月期決算企業が自社株買い自粛期間に入る③24~27日に3月期決算企業の定時株主総会の8割近くが集中し、総会終了後には政策保有株売却が生じやすくなる④6月末は内外ファンドなどのポジション調整売買⑤7月8、10日にTOPIX型5銘柄、日経平均型6銘柄のETFが決算日を迎え、同じタイミングで現物・先物に合計1兆5,000億円規模と試算される分配金拠出売りが発生――といったところ。
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今日の市況概況
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6月17日(火)☆[概況/大引け]
半導体株高が牽引。日銀の国債買い入れ減額ペースのスローダウンは日銀がハト派に転じたことを意味しない
大引けの日経平均は225円高の3万8,536円、TOPIXは9ポイント高の2,786ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は955、下落銘柄数は594。出来高は15億8,764万株、売買代金は4兆412億円。
米国の半導体企業のAMDは先週のAIイベントで発表した新製品群を受けて、パイパー・サンドラーが目標株価を引き上げたため、前日のナスダック市場で大幅高となった。
その他、業界環境として、第1四半期の世界のサーバー出荷が前年同期比22%増で、特に単価が25万ドルを超えるハイエンドサーバーの出荷台数は同491%増だったため、AIサーバーに対する高性能化要求が高まっている証しと受け止められたことも材料視され、本日の東証ではアドバンテストを始めとした半導体関連が買われ、日経平均の上昇を牽引した。
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