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コラム2025年6月20日

【本日のマーケット】6月20日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

6月20日(金)のマーケット                                                                   

6月19日の米国株式市場はジューンティース(奴隷解放記念日)の祝日で休場。

湾岸戦争やイラク戦争では空爆開始からNYダウが上昇した記憶から売りも控えられたが大引けではヘッジ売り。アドバンテストなど半導体関連を物色。ソニーセミコンが27年3月期までに世界の主要自動車メーカーの9割で車載CMOSセンサーが採用見通しで、同社に検査用光源装置を納入しているインターアクションが大幅高。米国が造船業で協力を求めているため三井E&Sや中国塗料が高い。防衛関連は下落。消費者物価上昇でニトリが年初来安値。

スタンダード市場では、名村造船やジャパンエンジンが高い。航空機に電力供給のエージーピーは豪マッコーリーがTOB(株式公開買い付け)を発表しストップ高。オカムラ食品はラトビアの養殖事業会社を孫会社化で大幅続伸。リバーエレテックやAIフュージョン、IGポートは反落した。

グロース市場では、サンバイオが8日ぶりに反発。ヌーラボはABEJAとの生成AIを活用したタスク管理支援機能の共同開発開始でストップ高。コンヴァノは業績予想の上方修正でストップ高。テクノロジーズが大幅高。TENTIALは利食い売り。グローバルウェイが大幅安。

日足チャート上では、長めの上ヒゲを伴う陰線。今週は上昇基調となり、17日の火曜日には上値抵抗帯として意識されてきた3万8500円を終値で4ヵ月ぶりに上抜いた。パラボリックも陽転を示現し、翌18日には3万8800円台まで上値を伸ばしたが、利益確定の売りで5日移動平均線(3万8524円)を割り込んで週末を迎えた。週足では長めの上ヒゲを伴う陽線。26週移動平均線を上放れて、一目均衡表の雲抜けも達成。見える風景も変わってきた。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。株式市場は平穏に過ごしましたが、激動の一週間が終わろうとしています。

イランに対するイスラエルの執拗な空爆は、体制の転換を本気で企てているかのようです。重要な核開発施設やミサイル基地をピンポイントで攻撃する様子を見るにつけ、今回の空爆が相当に大がかりな作戦であることがうかがえます。

ネタニヤフ首相は国民からの不人気を挽回するためにイランとの戦争を選択したとメディアでは報じています。しかし核施設への攻撃を含め、そのような軽い決断ではどうやらなさそうです。

米国の参戦もあり得ると考えておくべきです。その場合、追い詰められたイランはどのような決断を下すのか。その一点が大きな問題です。

中国やインドというシンパを敵に回しても、ホルムズ海峡の封鎖が現実のリスクとして浮上します。国内外のマーケットは高値水準にあります。十分に警戒しておく局面だと思います。

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【空梅雨で猛暑直撃 家計の対策費、前年比9%増に
日本証券新聞6月23日(月)紙面1面TOP記事掲載 

冷感ウエアやエアコンに追い風

6月とは思えない猛暑が続く日本列島。気象庁は19日、1カ月予報を発表し、今後も太平洋高気圧に覆われやすいため、気温は全国的に高く、降水量は例年よりも少なくなる地域が多いと見込んでいる。東京は20日まで5日連続で最高気温30度以上の真夏日となっており、当面、続く見込み。

既に熱中症による死者が出ているうえ、日本気象協会などがつくる「熱中症ゼロへ」プロジェクトによると、昨年、梅雨明け直後の週の熱中症による救急搬送数は、梅雨明け前の1.5倍、さらにその次の週は2倍に膨らんだ。今年は空梅雨になる可能性が高いため、いっそうの警戒が必要だ。20日も九州などに熱中症警戒アラートが発令された。

こうした中、インテージHD(4326・P)は18日、今年の家計の猛暑対策予算は前年比9%増の2万8,497円になるとの調査結果を発表した。電気代や各種暑さ対策用品の値上げに比べ、数年続いた猛暑を経験したことによる「備え」の意識の高まりが原因とみられる。

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今日の市況概況
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6月20日(金)☆[概況/大引け] 

大引けではヘッジ売りが優勢

大引けの日経平均は85円安の3万8,403円、TOPIXは20ポイント安の2,771ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は449、下落銘柄数は1,125。出来高は27億7,289万株、売買代金は6兆6,964億円。
ホワイトハウスは、トランプ大統領が今後2週間以内にイスラエルとイランの紛争に米国が介入するかどうかを決定すると発表した。
中東情勢が警戒されたが、湾岸戦争やイラク戦争では空爆開始からNYダウが上昇した記憶から終盤まで底堅さをみせた。
だが、大引けではヘッジ売りが優勢となった。

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