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IPO2025年6月23日

新規上場紹介 フラー 7月24日 グロース スマホアプリ中心にDX支援

フラー(387A・G)が7月24日、グロースに新規上場する。

デジタル領域全般で頼られる存在を目指しており、スマートフォンアプリを中心としたシステム全般の事業開発・UI/UXデザイン・開発などの業務を受託する「クライアントワーク」と「App Ape」によるアプリ分析サービスからなり、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。

2023年7月25日に上場予定だったが、上場前日に「情報管理に関して確認すべき事項が発生した」として、上場中止に。昨年6月に、ヤプリ(4168・G)電通G(4324・P)が大株主となった。

「クライアントワーク」は、スマホアプリ開発などの業務を受託する事業で、事業開発コンサルティング、システム開発、UI/UXデザインを主な提供品目としており、売上高の売り上げの94%を占める。「App Ape」を軸とするアプリ分析サービスは、利用データを統計処理し、クラウドサービスまたは分析レポート形式で提供する。

エンジニア、デザイナー、データサイエンティスト、ディレクターからなるクリエイティブ人材を顧客ごとに適切に配置し、ワンチームでソリューションを提供していることが強み。積極的な採用により、クリエイティブ人材比率は8割を超え、事業成長を支えている。また、顧客のニーズに応じて、事業開発、サービス企画、UI/UXデザイン、アプリの開発・保守、クラウドサーバーの運用・監視、事業グロースの支援まで一気通貫で行い、ワンチームで効率性と品質を両立させている。

顧客は大手企業が9割で、直接取引が97%に上るため、顧客と一体となった価値創造や情報発信が可能になる。取引実績のPRは次の受注獲得につながっている。また、大株主のヤプリや電通Gとは営業活動に関する業務提携を行っている。

今後、販売ルートの拡大やソリューション提供能力向上、クリエイティブ人材の積極的な採用と育成で、事業成長を図る。また、千葉県と新潟県の2本社体制となっており、IT企業が東京に一極集集中する中、営業活動とクリエイティブ人材確保のための拠点として、首都圏以外の地方拠点を積極的に活用していく。

25年6月期の業績は売上高20億600万円(前期比32.2%増)、営業利益1億8,500万円(同15倍)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=スマートフォンアプリを中心としたデジタル領域全般における事業開発コンサルティング・UI/UXデザイン・システム開発、アプリ利用データ分析など
●本社=新潟市中央区笹口1-2
●代表者=山﨑将司代表取締役社長
●設立=2011年11月
●上場前資本金=5,037万9,000円
●発行済み株式数=169万5,520株(上場時)
●筆頭株主=ヤプリ(上場前19.85%)
●公募株式数=6万株
●売出株式数=17万8,200株(ほかにオーバーアロットメントで3万5,700株)
●仮条件=7月3日に決定
●ブックビル期間=7月7日から11日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、野村、岩井コスモ、SMBC日興、岡三にいがた、Jトラストグローバル、第四北越、東海東京、松井、マネックス、楽天

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2023.6 1,507 108 76.3
2024.6 1,517 18
2025.6(予) 2,006 181 125.61
※単位100万円、1株利益は円

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