システムエグゼ(548A)が4月6日、東証スタンダードに上場。公開価格を11.6%上回る1,061円で初値を付けた。同社は独立系システムインテグレーター。エンドユーザーと直接取引し、主に不動産、製造、保険、サービス業を中心にサービスを提供している。上場当日の記者会見で大場康次代表取締役社長執行役員=写真=が語った内容は次の通り。
創業以来、黒字経営
設立当初から「三方よし」の企業理念を掲げ、創業来、黒字経営を継続。今期も順調に業績が拡大している。創業以来、直接取引にこだわり続け、お客さまの課題を直接見て聞いて解決した現場力と、独立系だから可能なお客さまにとって最良のソリューションで課題解決を導く力が強みの源泉。柔軟な提案力、やり抜く総合力、確かな技術力がコアコンピタンスとなっている。
モダナイゼーション市場拡大
企業のIT投資額は拡大傾向にあり、ソフトウエア市場は10年程度で1.3倍と堅調。企業競争力の強化や収益モデルの変革を目的に、国内DX(デジタルトランスフォーメーション)市場も2030年に9.2兆円規模となり平均成長期は10%を超える見込み。中でわれわれの得意とするシステム全体の生産性・安全性・パフォーマンスを向上させるモダナイゼーション市場については、ERP市場に比べ大きな市場拡大が見込まれている。
収益性向上策①ベトナム子会社を活用したオフショア開発
今後の成長戦略は、売り上げ拡大に向けた既存顧客の拡大・新規顧客の創造、収益性向上に向けたオフショアの活用・生成AIの活用の4点。収益性向上に向けては独自の開発手法であるBotDev(ボーダーレス・ワンチーム・デベロップメント)を利用する。特徴はベトナムの100%子会社を活用し、日本とベトナムでの同時開発を実現している点。オフショア開発では、日本のブリッジSEがオフショア先に丸投げし、結果、齟齬(そご)が生じて成果物の品質が思ったようなものにならないといったことをよく聞く。一方、われわれは日本、ベトナムの双方にシステム開発の経験豊富なベトナム人のブリッジSEを置くことで、日本・ベトナム間でのコミュニケーションを円滑化。開発のタイムロスを最小限に抑えながら高品質のシステムを実現している。開発中、大小の問題が発生するがその解決もスピーディ、ベトナムから見ても日本の顧客が非常に身近に感じられ、寄り添った開発が可能になっている。結果、お客さまからも非常に高い評価を得ている。
収益性向上策②AI活用
AIの活用により開発の標準化、品質・生産性の向上を図る。開発標準化は既に着手。実績、事例はあり、各開発工程でAIを用いる標準開発ツールの「スマイルチャット」や、自動コード生成の「エージェントコーディング」など。引き続き開発の標準化を進めていく。また、自社製品もAI機能搭載により競争力強化や販売数拡大につなげ、強みの領域とAIを組み合わせた新しいソリューションの開発で、収益性向上を図る。既に「AIワープ」(AIエージェントが24時間365日システムを監視し、運用・保守コストを最適化するもの)をリリースしている。
配当性向を1、2年内に40%以上へ
上場に伴う公募増資で調達した資金は、人材の高度化と底上げ、開発の標準化などに充てる。AI利用拡大の影響はリソースの適切な配分により影響度は少なく、むしろビジネスチャンスと捉えている。今後の採用計画はAIの開発状況を見ながら考えていかなければならないが、やはり社員数は会社として重要な要素。これまで全従業員数の10%以内を新卒採用で補おうとしてきた。今後も同水準を考えている。株主還元は安定的かつ継続的に配当を行う方針。還元拡大を目指し、現状14.1%の配当性向から少なくとも1、2年の間に40%以上、また、DOE(株主資本配当率)3.5%以上を実現したい。(Q)

