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インタビュー2026年5月28日

トップインタビュー TDSE 代表取締役社長 東垣直樹氏

新中計「SHIFT2028」始動

成長軸を生成AIへ転換

近年は主力のコンサルティング事業の停滞に苦戦しているTDSE(7046・G)だが、それを補う形でプロダクト事業や新設したAIエージェント事業が頭角を現してきた。今2027年3月期から開始する新中期経営計画「SHIFT2028」では、AI市場の中でも生成AI・エージェント領域において高い成長を目指す。6月3日開催予定の前3月期決算および新中計の説明会を前に、東垣直樹代表取締役社長(=写真=)に話を聞いた。

――まずは前期決算の振り返りと、今3月期への抱負を聞きたい。
プロダクト事業と新設したAIエージェント事業がけん引した点は良かった。コンサル事業が伸び悩んでいるところを補う形ではあるものの、売上高は過去最高を達成することができた。一方、期中に業績予想の下方修正を行っており、計画精度というところに関しては改善をしていかなければならない。

中計初年度の今期は構造改革がメインとなっており、業績は売上高32億円(前期比6.5%増)、営業利益1億300万円(同39.3%減)と一回しゃがみにいく。ただ、ここでしっかり改革を行うことで、最終年度の29年3月期に売上高38億~43億円へと成長させていく。

――構造改革の具体的な内容は。
今回は「3つの転換」を掲げている。1つ目は従来型AIから生成AIへのシフト、2つ目はフロー型からストック型へのシフト、最後に実行体制のシフトだ。特に実行体制のシフトに関しては、営業・技術組織を従来の事業部型から「営業統括」「技術統括」という形で機能単位での統括組織に大幅に変更させていく。これはより生成AIを中心に据えた展開を図っていくためで、縦割り構造で分散されていた知見を全社で共有・活用できるようにする。

――生成AI・AIエージェント市場における御社のポジショニング、他社との差別化ポイントを教えてほしい。
差別化のポイントは大きく4つ。1つ目は、私たちは生成AIを単なるツールとして導入するということではない。生成AIを通じてやらなければならないのは、あくまでお客さまの業務のやり方や経営の意思決定だったりを変革することだと思っている。私たちは14年間、お客さまの課題に対してAIやデータを使ってどう変容させていくかということをずっと追及してきた。あくまでお客さまのDX(デジタルトランスフォーメーション)・AX(AIトランスフォーメーション)を推進するというのが私たちのポジショニングだ。

2つ目は「Dify(ディフィ)」や「データブリックス」、「コグニジー」といったグローバルレベルで使われているサービスと強いアライアンスを持っている。例えばディフィと販売パートナーを結んだのは日本で私たちが初めて。データブリックスに関しても、私たちが単なるSIerのプラットフォーム導入だけでなく、データをいかにお客さまの中で活用するかに長けている会社ということを理解していただき、短期間で一般的なパートナーよりもう一段上にランクアップした。

3つ目は、生成AIは26年が元年と言われている中で、特にディフィのプラットフォームの導入に力を入れている。導入後は活用に入ってくると思うが、その“活用”の部分はプラットフォームの上にどんどん積み上げていくというビジネスになっていく。ここがこれから加速してくる領域なので、まずはプラットフォームで面を取りに行っている状態。

4つ目は、私たちはもともと需要予測やプライシングなど、従来型の予測系AIの知見を有しており、ここに生成AIを組みわせることで高付加価値サービスを提供できるという強みがある。この4つがお客さまの課題から最適な基盤まで提供できる枠組みを作って、高付加価値なハイブリッドサービスをオールインワンで提供できる。

――新たなストック型ビジネスへの転換について。
まずKPIとして、生成AIエージェント売上比率を現行30%→60%へ、ストック比率は20%→30%を目指す。人に依存するビジネスからの脱却を図る。ストック型領域では既に代表的なプロダクトとして「Quid(クイッド)」があるが、さらにディフィやデータブリックスの継続利用など、ストックのラインナップが今後増えていく見込み。自社製品の開発速度も上げていく。