アイ・グリッド・ソリューションズ(603A)が7月29日、グロースに新規上場する。
オンサイトソーラー(屋根上に設置された太陽光発電設備)の開発を主力とする「GXソリューション事業」と、オンサイトソーラーから生じる再エネを含めた電力を送配電網を通じて需要家に届ける「エナジートレーディング事業」の2つのセグメントで、再生可能エネルギーの導入拡大などによるGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に取り組んでいる。
GXソリューション事業では、同社がオンサイトソーラーを保有する「PPAサービス」、アライアンスパートナーと提携してオンサイトソーラーの拡大を推進する「アライアンスソリューション」、太陽光や蓄電池などを組み合わせたGHG(温室効果ガス)排出量ゼロに貢献する次世代型店舗/倉庫を構築する「インテグレーションサービス」を展開。これら主要サービスを通じて稼働した太陽光発電施設は、2026年3月末で累計1,461施設、発電容量にして390メガワットに上る。
また、同事業は独自の再エネプラットフォームを活用し、オンサイトソーラーでの発電量等の可視化や、電力需要家層とオンサイトソーラー間のネットワークの構築を通じて、電力需給の最適化に取り組んでいる。単なる発電所や蓄電池の開発のみならず、フィジカル(需要家・発電所)とデジタル(テクノロジー)の融合によって付加価値の創出を図っている点が特徴だ。
なお、同社のオンサイトソーラーは売電の顧客となる導入施設のオーナーまたはテナントに初期費用ゼロで導入できる。訴求力のあるサービスとあって、施設面積が比較的大きく日中の電気使用量が大きいなど、導入メリットが大きい各地の商業施設で多数導入されている。さらに同社では常時多数の中小型発電所開発を手掛けていることに加え、案件の地域的分散も相まって、特定の開発案件の成否に大きく業績が左右されることがなく、安定的な事業成長が可能となっている。
エナジートレーディング事業では特別高圧・高圧・低圧という全ての電圧区分で、法人・家庭と幅広い需要家に対して電力小売りを行っている。昨年7月からはGXソリューション事業で生み出された太陽光電力を活用した新サービス「循環型電力」も開始した。GXソリューション事業が「再エネを創り、制御する」機能を果たしているのに対し、同事業は電力を「送る・つなぐ」という機能を担っている。
また、それぞれの事業を支えているのが、AI・IoT技術で再エネ活用を最適化する独自のプラットフォーム「R.E.A.L. New Energy Platform●」の存在。各施設・設備に設置されたエッジ端末とAIモデルで構成されるもので、発電量や使用量などをリアルタイムで収集し、複雑な余剰電力量の精緻な予測が可能。過去約20年間にわたり8,000以上の施設で蓄積した電力使用量のビッグデータと、省エネSaaSを展開してきたノウハウを基礎に開発されたプラットフォームであり、他社による模倣が困難な技術的優位性となっている。(SS)
概要
●事業内容=分散型エネルギー資源などを統合活用可能なプラットフォームの開発・運営、オンサイトソーラー発電所の開発・運営およびそれらの支援・コンサルティングサービス、蓄電池やEV関連サービスを含むGX(グリーントランスフォーメーション)促進に係る各種サービス提供、再生可能エネルギー資源の効率的な仕様/循環を目的としたエナジートレーディングサービス
●本社=東京都港区虎ノ門2-4-7
●代表者=秋田智一代表取締役社長
●設立=2004年2月
●上場前資本金=1億375万円
●発行済み株式数=3,479万9,000株(上場時)
●筆頭株主=伊藤忠商事(上場前21.75%)
●公募株式数=268万9,000株
●売出株式数=805万1,500株(ほかにオーバーアロットメントで161万1,000株)
●仮条件=7月10日に決定
●ブックビル期間=7月13日から16日まで
●引受証券=野村(主幹事)、みずほ、SBI、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBC日興、松井、中銀
業績推移(単独)
| 売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
| 2025.6 | 22,939 | 2,389 | 49.80 | ― |
| 2026.6(予) | 25,464 | 2,497 | 53.69 | ― |
| 2027.6(予) | 30,966 | 3,080 | 61.88 | ― |
| ※単位100万円、1株利益は円 | ||||
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