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コラム竹中三佳の株Catch one´s eye2017年3月10日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.178 手のひらサイズ翻訳機「ili」登場

ドラえもんのひみつ道具の中で、昔から欲しかったのが「翻訳コンニャク」。その名の通り、このコンニャクを食べると、どこの国の言葉でも瞬時に翻訳され、すらすらと会話ができる、夢のような道具です。

2017年現在、いまだに翻訳コンニャクは登場していませんが、翻訳にかかわる技術は格段に上がっています。昨年Google社が翻訳サイトで新システムの提供を開始。以前は単語ごとの分断された直訳で、文章としては成り立たない翻訳が多かったのですが、新しくなった「Google翻訳」は、ほんの少しの手直しで完成するほどの精度になっておりビックリ。AI(人工知能)が導入されているため、今後もユーザーが利用すればするほどサイト自体が学習し、さらになめらかな翻訳が期待できるそう。

4月には、海外旅行の強い味方となってくれそうなウェアラブル音声翻訳デバイス「ili(イリー)」のレンタルが開始予定。ポケットサイズでインターネット接続不要、最速0.2秒の高速翻訳が可能な逸品です。

プロモーション動画を見ると、iliを手に通常通り日本語を話すと、瞬時に英語に言い換えてくれています。これからは世界中どこでも自分の意思や要望をストレスなく伝えることが可能となります。

iliを開発したログバー(渋谷区)と資本・業務提携していたフュートレック(2468・2部)ビジョン(9416)の株価がiliレンタル開始との発表を受けて急伸するなど、投資家からも注目を集める自動翻訳市場。20年に控えた東京五輪や訪日外国人の急増からますます需要の拡大が見込まれる中で、今後、翻訳コンニャクを越えるサービスが登場するのか注目しています。

【編集記者Yのコメント】
技術協力したフュートレックよりも、貸し出しを手掛けるビジョンのほうに大きな恩恵がありそうです。ビジョンの主力事業は無線LAN接続機器のレンタル。主に空港で、海外へ向かう日本人と、日本を訪問した外国人向けに貸し出しています。旅行に役立つ機器という共通点を持つiliも扱うことで、今後は本業にも大きな相乗効果が生まれることが期待されます。15年12月にIPO(新規上場)して以降、株価はおおむね右肩上がり。この先も2ケタ増収増益との好業績を背景に上昇トレンドが続きそうです。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙3月13日付14面]

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