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IPO2017年7月10日

☆新規上場紹介 トランザス IoT端末・機器の製造販売など

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トランザス(6696)が8月9日、マザーズに新規上場する。

同社は、通信機能をもった端末であるIoT(モノのインターネット)端末や機器装置の製造販売と、それらを利用したシステム・サービスを提供する「IoTソリューションサービス」、システムの受託開発、機器装置やシステムの保守を行う「IT業務支援サービス」を手掛ける。

主力のIoTソリューションサービスでは、開発した端末やシステムをパートナーである「VAR」に提供している。VARは、同社が開発製造した機器装置やシステムを利用して、コンテンツやシステム・サービスを顧客に提供する事業者で、システムインテグレーターや商社、ソフトウエア開発事業者が該当する。

主に映像配信分野や販売業務支援分野、作業支援分野に製品・サービスを展開。具体的には、映像配信分野ではホテル・病院向けVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信用ソフトウエアやSTB(セットトップボックス)、官公庁・法人が利用するIP(インターネット・プロトコル)放送向けソフトウエアやSTBなどを、販売支援分野にはデジタルサイネージなどを提供。VODは東京オリンピックや外国人訪日客の増加を背景にしたホテルの新設増加が追い風となっている。作業支援分野では、主に腕に装着するウエアラブルデバイスを提供している。

強みは、ソフトウエア開発からサービス提供までをワンストップで提供していること。ソフトウエアの内製化により顧客の要望に柔軟に対応し、また、ハードウエアの開発では部材の選定からかかわり、台湾や中国のEMS(電子機器の受託生産会社)に製造委託することで低コスト化を図っている。

同社は2017年2月、大手メーカーの工場が集まるアジアを中心に海外展開を加速するためシンガポールに販売子会社を設立。また、最新技術をいち早く取り入れた端末を開発・製造できるようEMSの大手企業が集まる台湾に支店を設立するなど、開発・製造・販売体制の強化を進めている。なお、17年1月期の売り上げ上位は、加賀電子(全体売上高の19%)、アルメックス(同16%)。

概 要
事業内容IoT端末や機器装置の製造販売、システム・サービスの提供、業務システムの受託開発など
本社神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1
代表者藤吉英彦
設立1995年1月
上場前資本金1億4,352万5,000円
発行済株式数(上場時)2,988,000株(上場時)
筆頭株主藤吉英彦(上場前39.97%)
公募株式数380,000株
売出株式数360,000株(オーバーアロットメント100,000株)
初値3,510円(2.7倍、10日)
公開価格1,300円(7/31)
ブックビル仮条件1,240円~1,300円(7/20)
ブックビル期間7月24日〜28日
引受証券いちよし(主幹事)、みずほ、SBI、エース、マネックス、極東、水戸
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2016/11,028百万円202百万円65.19円-円
2017/11,051百万円184百万円55.63円-円
2018/1(予想)1,252百万円243百万円65.34円-円

[本紙7月11日付2面]

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