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コラム2018年9月14日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.246 世界で進む廃プラスチック化

先日とあるレストランでアイスコーヒーを飲んでいると、ストローが紙ストローにかわっていることに気付きました。報道で環境問題対策としてプラスチックストローや容器を廃止する企業が増えている、と目にしていましたが、実際に利用したのは初めて。なるほど紙ということもあり口当たり柔らかく、短時間であればストローとしての機能は十分でした。後日違うレストランでもメニューに「生分解性ストローを使っています」と書かれてあり、今後プラスチック製品は減少傾向に向かっていくのだろうな、と実感しました。

米コーヒーチェーン大手Starbucksでは、2020年までに全世界で展開する2万8,000店舗で使い捨てプラスチック製ストローの使用を廃止する方針を発表。日本でもすかいらーくホールディングス(3197)が、2020年までに国内外約3,200店すべてでプラスチック製ストローの利用をやめると発表するなど、環境保全の意識が世界中で高まっています。

ストローだけでなく、夏にハワイに行った際には、どの規模の店舗に行ってもレジ袋の利用は有料となっており、ショッピングバッグを持参している人を多く見ました。国連によると、世界中で1年に消費される使い捨てのプラスチック袋は5兆個に上り、英国を含む60カ国以上が使い捨てレジ袋を禁止したり課税したりしているそうです。

この流れを受け、環境省はプラスチック代替素材製造企業へ補助金を出す方針をかため、19年度予算の概算要求に50億円を計上する予定と発表。コストの高さや、耐久性などいまだ改良する余地もあるものの、既に生分解性ストローを作っている三井松島産業(1518)や、紙加工業進出を示唆する国際紙パルプ商事(9274)の今後の動きに注目したいと思います。

【編集記者のコメント】
紙ストローについて三井松島産業では、国内市場のみならず海外への輸出による成長も見込んでいるとのこと。現に海外飲料メーカーからの問い合わせも多く、「当社の新素材ストロー開発が期待されている」としています。今3月期第1四半期は2.2倍営業増益と足元の業績は好調。株価は8月28日に年初来高値1,949円をマークし、13年5月以来となる2,000円乗せを視野に入れてきました。PER13倍台、PBR0.7倍、配当利回り2.2%と指標面からの上値余地も広がっています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙9月18日付14面]

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