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IPO2019年2月15日

☆新規上場紹介 ダイコー通産 3月12日 東証2部 CATV向け商品の専門商社

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ダイコー通産(7673)が3月12日、東証2部に新規上場(IPO)する。

CATV(ケーブルテレビ)および情報通信ネットワークにおいて使用される商品の専門商社。電線・ケーブル製造業者、通信機械器具製造業者および金属製品製造業者などの国内外メーカーから仕入れた商品を通信工事施工業者、電気通信事業者、電力会社および官公庁などに販売している。

扱う商品は3つに区分できる。①ケーブル=光・電気信号を伝達するために利用されるLANケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル。②材料=配線の連結や線材の固定、ケーブル類の保護に利用される接続材、架線金物類、宅内引込・配線材料。③機器=光・電気信号の変換、中継、送受信やその測定をするために利用される幹線・宅内引込機器、センター設備機器、通信機器、ネットワーク機器、測定器。

受注内容は日常的な保守メンテナンス、例えば「設備が壊れた」「部品を交換したい」「機器を増設したい」といったもののほかに、「通信ネットワークの大容量化工事に必要な材料がほしい」といったネットワークの高度化などに対応した特需的なニーズがある。

専門商社にはメーカーなどの関連会社のように仕入先および販売が特定の相手先に依存する企業もあるが、同社は独立系であることが特徴。仕入先は約400社、販売先は約2,600社を数える。このため、事業環境の変化が激しいCATVおよび情報通信分野において業績の大きな変動を抑えられるとともに、柔軟な事業展開を可能にしている。

仕入れ先が限定されていないことで取り扱い商品は約4万3,000点。販売先のニーズに合わせた最適な商品をタイムリーに提供できる。自社企画製品の販売も行っている。

また、全国各地の顧客へ商品を流通させる自社物流網を整備している。本社がある愛媛県松山市に3カ所、東京営業所内に1カ所の合計4カ所の物流センターと営業拠点に10カ所の倉庫を配置。顧客からの大量発注に対応できるほか、配送費用の増加を抑制することが可能になっている。

事業ブロック別の売上高構成比(2019年5月期予想)は、四国九州21%、東日本34%、西日本33%、東海北陸12%となっている。19年5月期は四国エリアにおける高機能消防指令システム案件、関東エリアでのCATV局FTTH案件がそれぞれ終息することによる大型案件の減少で、四国九州、東日本両ブロックの売上高が前期に比べて減少する見込み。一方で、西日本ブロックは主に防災行政無線案件および医療機関ネットワーク構築案件が好調に推移。東海北陸ブロックは自動車道通信幹線案件などが控えており、売上高は前期に比べて増加する見込み。

上場に際して調達した資金は東日本ブロックの東京営業所および東京物流センター拡充のための設備資金に充当する予定。

概 要
事業内容CATVおよび情報通信ネットワーク向け各種商品の仕入・販売
本社愛媛県松山市姫原3―6―11
代表者河田晃代表取締役社長
設立1975年6月
上場前資本金4億1179万8000円
発行済株式数258万5090株(上場時)
筆頭株主ディー・ケー・コーポレーション(上場前33.41%)
公募株式数16万株
売出株式数38万2400株(このほかオーバーアロットメントで8万1300株)
ブックビル仮条件1,510円~1,540円(2月20日)
ブックビル期間2月22日から28日まで
公開価格1,540円(3月1日)
引受証券野村(主幹事)、SMBC日興、みずほ、大和、岡三、SBI
初値1,732円(12.4%高)
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2017/513,514百万円634百万円158.52円45円
2018/515,281百万円658百万円166.06円50円
2019/5(予想)14,700百万円601百万円159.59円50円

[本紙2月18日付2面]

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