国内でノマド(テレワーク)という言葉が普及し始めてから約10年。かつてはWi‐Fiや電源環境の整ったカフェが主な作業場所でしたが、最近では、以前紹介した「WeWork」や、三井不動産(8801)の「WORK STYLING」、JR東日本(9020)の「STATION BOOTH」などさまざまな業種から多種多様なノマドスポットが誕生しています。

仕事柄空き時間に台本を読み込んだり、原稿を書いたりする私にとってこの風潮は有難く、さまざまなノマドスポットへとアンテナを張っているのですが、先日友人が「世界で一番集中できると謳(うた)う会員制ワークスペースがある」と、JINS(ジンズ、3046)が運営する「Think Lab」を教えてくれました。神社仏閣を参考にした暗闇のエントランスや、ストレス軽減効果が認められたオフィス緑化、季節、時間ごとに変化するリフレッシュ効果のあるBGMに、体内リズムに合った調光など、足を踏み入れた瞬間から、徹底的に科学的根拠によって実証された集中できる環境が整っているのだそう。

Open Deskスペースには姿勢、視線などイスの座り方で得意な思考が大きく変わるという実験結果に注目し、収束思考、発散思考など思考によって使い分けられる3種類のデスクとイスが設置され、ほかの人と視線が合わないように配置。ほかにも血糖値マネジメントによって、集中しやすい脳の状態を作り出すのに最適な間食アイテムを常備しているカフェスペースや、マッサージを施してくれるリラクゼーションルームと、これまでのノマドスポットとは一線を画した「深い集中」に特化した施設の充実ぶりに、早速体験予約を入れてみました。

来月に迫る働き方改革関連法案の施行を受け、テレワーク導入企業の拡大が予想される中で、大きな商機となりそうなシェアオフィス、コワーキングスペース市場。Think LabはJINSの新たなコア事業となりうるのか、今後の市場展開と共に注目しています。


[本紙3月11日付14面]