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IPO2023年6月23日

IPO社長会見 アイデミー AI、DX人材育成からコンサルまで 政府のリスキリング重視も後押し

アイデミー(5577・G)が、22日にグロースに新規上場した。AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域に特化して、人材育成からコンサルティングまで行う。個人向けのリスキリング(学び直し)支援事業も手掛けており、国がリスキリングに力を入れていることも追い風に、好業績が期待される。初値は上場2日目に公開価格(1,050円)の5.2倍となる5,560円。上場当日の会見で石川聡彦代表取締役執行役員社長CEO(写真)が語った内容のポイントは次の通り。

DX人材不足を解消

東大発のスタートアップで、DX、AIを推進、活用したい企業が主力の顧客。DXに取り組む企業の7割は内製化を進めている。だが、課題の1位はDX人材不足。採用は難しいので、取り組みのトップは研修の充実となっている。諸外国と比較しても日本はまだまだ人材育成に割かれている費用は少ない。岸田首相はリスキリングに5年で1兆円投資すると言っており、政府の支援も発表されている。国の強い後押しも追い風にしながら(事業を)加速していく。われわれは3つの事業を展開しており、1つ目は個人向けのAI、DXリスキリング支援。数カ月集中してプログラミングやAIに特化して学べる。主力は、法人向けの日本最大級の研修プラットフォーム「Aidemy Business」によるデジタル人材育成支援事業。AI、DXに特化した188のオリジナルのコースを法人向けに販売している。

日本初の試み

ただ、顧客のゴールは人材育成でなく、人材が活躍すること。われわれは育った人材とアイデミーの人材が二人三脚で伴走して、AI、DX分野のコンサルティングをする「modeloy」も手掛けている。われわれは人材育成という顧客の一番最上流を抑えており、「modeloy」で中流、下流のプロジェクトの高付加価値なコンサルティングを提供することで、客単価も上がり、収益性が高まる。アイデミーの強みが凝縮されている。ダイキン工業、日本ゼオン、古河電気工業など世界を代表するメーカーで、AI、DXに特化した人材育成からコンサルタントを一緒にするところまでの事例がどんどんできている。日本の上場企業ではわれわれが初めての取り組みだと思う。また、GX(グリーントランスフォーメーション)など、今後、スタンダードになる先端技術の分野でも実現していきたい。

累計1,000社は無理なく到達

エンタープライズ企業は日本に4,000社あるが、累計400社しかとれていない。だが、累計1,000社は無理なく到達できると思っている。そこまではエンタープライズに特化し、(その後は)中小企業やグローバルへの展開もしていく可能性もある。(HS)

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