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IPO2024年3月28日

IPO社長会見 イシン 公民共創事業は新たな成長フェーズへ

イシン(143A)が3月25日、東証グロースに新規上場した。同社はメディアを起点として、顧客や領域課題に対応したソリューション、 プラットフォームを開発・提供している。上場初日は値付かず、翌26日に公開価格比2.06倍となる2,234円で初値を付けた。上場当日の記者会見で片岡聡代表取締役社長=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

プラットフォーム型へ移行……設立から10年ほどはメディアPR事業一本でやってきたが、社会課題をより広く解決していくことを目的に、2014年に現在の主力である公民共創事業、翌年に日本の大手企業のオープンイノベーションを支援するグローバルイノベーション事業をスタートさせ、多軸展開に乗り出した。近年は主軸をプラットフォーム型サービスに移行している。売り上げはストック型が大半を占めており、さらのその半分以上がプラットフォームで構成されている。一方、利益面では祖業のメディアPR事業の収益が高い。

企業の自治体向けマーケティングおよび販促支援……公民共創事業は、自治体へサービスを提供する民間企業と、様々な地域課題を抱える自治体、両者の課題を間に立って解決するビジネスを展開している。主軸のBtoGプラットフォームは、Web上で自治体関係者と企業が接点を持てるといったプラットフォームであり、企業からすると自治体向けのWebマーケティングがこの場でできる。このほか「自治体通信」(メディア)は全国の公民連携で課題を解決した事例本であり、主に民間企業からの広告出稿で成立している。テレマーケティングでは企業の自治体に対するリサーチやサービスの案内を企業から受託し、高知県に保有するテレマーケティング拠点から全国の自治体に架電をする。

企業のオープンイノベーション支援……グローバルイノベーション事業では、日系大手企業と国内外のスタートアップの間に立ち、双方のチャンスメイクをしている。「BLITZ Portal」というプラットフォームが主軸で、全世界305万社のスタートアップの企業情報を日本語で保有しており、これをデータベースとしてわれわれのクライアントである日系大手企業に提供している。ほか、世界中の技術トレンドやスタートアップの調達トレンドといったレポートを社内で作り、プラットフォーム上で配信している。

ベンチャー企業のブランディング支援……メディアPR事業では、自社の魅力をどう発信していいか分からないという課題を持つベンチャー企業に対し、われわれが取材をして魅力の見える化やコンテンツ制作、プラットフォームでのブランディングを支援している。「ベストベンチャー100」という各種ベンチャー企業を紹介するメディアを持つほか、ベンチャー企業がノンコードで自社のホームページを簡単に制作できるプラットフォームを提供している。

各事業共通の強み・特徴……いずれの事業もメディア、ソリューション、プラットフォームの3つのサービス区分で構成されている。社内で制作機能、まずは各種社会課題を捉えてメディアで参入し、営業機能を保有しているので、比較的低コスト・低リスクでメディアを立ち上げることができる。広告モデルで早期にマネタイズを図ることも可能。業界メディアとしてのポジションを確立して、その業界で影響力のある方々とのネットワークを完成させる。さらにメディア、広告、プロモーションなどの事業領域にとどまることなく、そこで獲得した顧客基盤を生かして顧客のさらに深い課題にタッチをし、それを解決出来得るサービスをソリューションとして拡張させてプラットフォームを建設していくという流れが特徴。顧客と伴走できる環境を獲得でき、事業の継続性の観点、また収益性の観点でも非常に優れている。

公民共創のさらなる成長……まずは公民共創事業をさらに積極的に成長させていきたい。売り上げだけでなく、収益もしっかり大きくしていきたいと考えるフェーズに入ってきた。3つの事業の中でも市場が大きく、かつまだ形成過程の市場であると認識しており、上場を機にマーケットシェアを拡大し、業界のナンバーワンのポジションを確立していきたい。

ソリューション開発と市場開拓……既存領域におけるソリューションの開発に注力する。メディア、プラットフォームよりも個別性は高いが、新たなサービスの種を見つける機会が多く含まれているうえ、取引単価も魅力的なものを狙えるという観点で、新たな成長の布石として積極的に開発していきたい。同時に、広範なネットワークと独自の事業展開スタイルを活用して第4、第5の事業の開発にも注力していく。

継続的な収益性向上……これまで粗利益率は7割を超える水準を続けてきた。非常にコントロール性のある業績作りができていると考えている。引き続き売り上げを伸ばしながら適切なコストコントロールを実現しつつ、しっかり収益性の観点でも投資家の皆さまの期待に応えていきたい。(SS)

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