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コラム2020年7月3日

【本日のマーケット】7月3日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

7月3日(金)のマーケット                                                                   

本日の東京市場は続伸。前日に発表された6月の米雇用統計で非農業者部門の増加数が前月比476.6万人と市場予想を上回ったほか、NASDAQ総合指数も最高値を更新するなど米国株の堅調さがフォローとなりました。東京では連日で100人以上のコロナウイルスの新規感染者数が判明しており、感染拡大も警戒されるところですが、終日底堅い展開。本日はNY市場が休場ということで売買代金も減少傾向で、1兆6954億円と低調。大引けは160円高の2万2306円。

新興市場は共に反発。JASDAQでは、テラが急反発でストップ高。メディアリンクスもストップ高。直近IPOのエブレンもストップ高です。対してテイツー、ネクスグループは下落。マザーズ指数は7日ぶりの反発で大幅上昇。メルカリ、弁護士ドットコムが上昇。GMOメディアやGMOTECHが買われ、直近IPOのグッドパッチも大幅反発。一方、ビープラッツ、すららネットは下落。

チャート上では5日移動平均線(2万2171円)をクリア。終値では5日連続で短期トレンドを示す25日移動平均線(2万2451円)を割り込んでおり、日足一目均衡表の基準線を下回っている状況。早晩に回復が望まれるところです。週足でのローソク足は実体線が短く、日々の膠着状態を表しています。収斂しているボリンジャーバンドの発散方向が注視されます。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。新型コロナウイルスの感染の拡大は一向に収まる気配を見せません。東京では連日100人を越える新たな感染者数が記録されています。

7月の日銀短観が発表されました。大企業・製造業の業況判断DIは「▲34」まで低下し、11年ぶりの低い水準となりました。日本政府は大規模な経済対策を矢継ぎ早やに打ち出していますが、まだ景気の復調の手応えはつかめません。

株式市場に目を転じると、コロナ危機によって売り上げが消滅し業績がきわめて厳しい企業と、反対にコロナ危機で業績が上向く企業とに極端なまでに分かれます。

マーケットは現実の社会活動がそっくり投影される場なので、ここでも格差が浮かび上がるわけです。そしてそのような格差が生じる理由のひとつに、国や自治体が打ち出した事業継続のための給付金があります。

新たにテレワークを導入する企業や存続が危ぶまれた中小企業、零細企業に向けて、政府や自治体が給付金を用意しています。その受け皿となる企業の株価が軒並み高騰しています。

中小企業が存続を懸けてテレワークやEコマースの導入に踏み切る時、それを支援する企業が必要です。コロナ危機が始まってからすでに半年近くが経過して、それらの企業の株価もかなりの上昇を遂げています。

しかしこのような流れはまだしばらく続くことでしょう。折に触れて短期的な調整は起こると見られますが、後戻りすることはないはずです。押し目を待って狙っていくべきと考えます。

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【今週の展望 東京株式市場、油断禁物 膠着商状の対応策
日本証券新聞7月6日(月)紙面1面TOP記事掲載 

調整進んだバリュー株に的

広がり始めている相場の膠着(こうちゃく)商状にどう対応していくか、今、その課題が鋭く突き付けられている。

3日の東京株式市場は日経平均やTOPIXなど指数で見る限り小じっかりに推移。前日に発表された6月の雇用統計で非農業者部門の増加数が前月比476.6万人と市場予想を上回ったほか、NASDAQ総合指数も最高値を更新するなど米国株の堅調が手掛かりとなった。ただ、相場の中身を吟味すると、褒(ほ)められたものではない。油断禁物だ。

日経平均(日足)と一目均衡表

日経平均は戻り高値圏にあるものの、6月29日以降、終値は5営業日連続で短期トレンドを示す25日移動平均線(3日現在、2万2,451円)を割り込んだ。TOPIXとJPX日経インデックス400は7営業日連続だ。

3日まで実に15連騰を記録したニトリホールディングス(9843)や、東京エレクトロン(8035)など半導体体関連株には短期的な買い疲れ感が台頭しておかしくない状況にある。日経平均の日足・均衡表が7月に入ってから「相場の生命線」とされる基準線を下回ったのも気になる。

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今日の市況概況
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7月3日(金)☆[概況/大引け] 

都内の新規感染者数が124人と報じられたが、上昇を保ち、大引けにかけて上げ幅拡大

大引けの日経平均は22,306.48円の160.52円高、TOPIXは1,552.33ポイントの9.57ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,333、値下がり銘柄数は759。出来高は9億8,246万株、売買代金は1兆6,954億円。
東京都の新型コロナウイルスの新たな感染者数が2日は107人、3日は124人と拡大が報じられたが、相場は上昇を保った。
抵抗力のある若者が中心で、医療体制の立て直しもあり、死亡者数の増加ペースが抑制されているため、3月の第1波のような死への恐怖を伴ったパニック売りは抑制されている様子。

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