9月23日（水）のマーケット                                                                   

22日の米国市場は、前日の急落した反動から押し目買いが入り、NYダウが4日ぶりに、ナスダックは5日ぶりに反発。NYダウは前日比140ドル高(0.52％高)の2万7,288ドル。ズームビデオが続伸となり、巣ごもり需要で恩恵を受けるネット通販のアマゾンも買われた。フェイスブックやマイクロソフトなどのIT関連も上昇。スダック総合指数は前日比184ポイント高(1.71％高)の1万0,963ポイント。本日の東京市場は、4連休中の米国市場でNYダウが3日間合計で613ドル下落したことを受けて軟調スタート。日経平均は205円安まで下落する場面が見られるも、２万3000円を割ることはなく底堅く推移。大引けの日経平均は13円安の2万3346円。売買代金は2兆7632億円。

新興市場は共に続伸。ジャスダック平均は続伸。ブロードバンドタワーが７日続伸。No.1は株式分割発表を受けて５日続伸。対して、テラ、文教堂は下落。マザーズ指数も続伸。マイナンバー関連のITbookが大幅続伸。クラウドID管理サービスのHENNGEなど、デジタル庁関連の期待で２日連続のストップ高。一方、サンバイオは下落。ALBERTは利食い売りから大幅安。就活メディア関連のポートは今期営業赤字の可能性でストップ安。

チャート上では陽線となっており、25日移動平均線（2万3215円）を回復。

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【鈴木一之 マーケットレポート　今来期「2割減益・4割増益」が基準】
日本証券新聞9月23日（水）紙面1面記事掲載

来期最高益銘柄を丹念に拾う場面

鈴木一之です。暑かった夏も過ぎ去り、気が付けば9月も終盤です。実りの秋を迎えています。世間は相変わらず騒がしく、政権交代が終わったと思えば降ってわいたような国際的なマネーロンダリング事件が持ち上がっています。

2,000件以上の疑惑の取引が報告書にまとめられICIJに提供されました。報道によれば、1999年から2017年にかけて日本円で200兆円を超える犯罪行為に関わる金融取引が行われていたとのことです。

すぐに思い出すのは、16年に発覚した「パナマ文書」です。これは1,000万件以上の租税回避行為を記載した機密文書で、今と同じで発覚した当時は世界中で大騒ぎとなりましたが、いつの間にかうやむやにされました。今回もここから司直の手が入るのか、あるいは存在はするけれど実際には誰も追及できない、それと同じような展開になるのか、判別はできませんが続報を待つ段階にあります。

それ以上に気掛かりなのが新型コロナウイルスの感染状況です。日本が4連休となった今週は久しぶりにターミナル駅や観光地の混雑ぶりが目に付きました。「GoToトラベル」キャンペーンの効果もあって着実に旅行需要は増えています。

宿泊、旅行関連のこれまでの窮状は目を覆うばかりで、需要喚起策は待ったなしの状況ですが、同時にウイルスの感染拡大状況も不安を抱えます。日本人だけが特別な抗体を有しているわけではありません。欧州では感染者数が再び急増しつつあり、都市の一部ではロックダウンが実施されています。インフルエンザの季節が迫り、ストップ＆ゴーを繰り返して経済の時間を稼ぎつつ、ワクチン開発を待つというしかないのが現状です。

1週間後の10月1日には日銀短観(9月調査)が発表されます。