3月30日（火）のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは3日続伸。投資会社のアルケゴス・キャピタル・マネジメントによる損失が金融機関に与える影響が警戒されたが、影響は限定的との見方が支配した。NYダウは98ドル高（0.30%高）の33,171ドル。ナスダックは3日ぶりに反落。半導体製造装置のアプライドマテリアルズとラムリサーチが利食い売りに押され、新型コロナウイルスワクチンのモデルナが下落。ナスダック総合指数は前日比79ポイント安(0.60％安)の13,059ポイント。

本日の東京市場は、3月決算期末の権利確定最終日を迎え底堅くスタート。配当落ち分の約180円まで下落することなく底堅い展開。結局48円高となったが、配当落ち分を勘案すると、実質的には“228円高”。落ち分の“即日埋め”を達成し、地合いの強さを感じさせた。大引けの日経平均は48円高の2万9432円。売買代金は2兆7235億円。TOPIXは15イント安の1,977ポイント。

新興市場はまちまちの展開。ジャスダック平均は続落。シンバイオ製薬やワークマンが売られ、東映アニメが下落。一方で、ベクターは運営する「みんなの電子署名」が商業・法人登記のオンライン申請で利用可能となりストップ高。マザーズ指数は小幅反発。Pアンチエイジや交換できるくんが買われた。対して、GMOメディアやBASEは下落。

本日IPOは注目の2銘柄がマザーズに上場。Appier(4180)は公開価格(1,600円)を26%上回る2,030円で初値形成。その後2,198円まで上昇を見せた。台湾のAIベンチャーで、上場承認直前に日本企業に転身。台湾では“ユニコーン企業”として知られており、ソフトバンクグループやLINEも出資している。資金吸収額300億円超えの大型案件と言うことも有り、初日に初値形成となった。時価総額は2,000億円を超えとなりマザーズ4位。（※IPO情報は【動画】IPO情報局で配信中）

もう1社のスパイダープラス(4192)は公開価格(1,160円)を48%上回る1,722円で初値形成。建設業向け図面・現場管理アプリ「SPIDER PLUS」を手掛ける。建設DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の上場は日本初となる。

チャート上では、陽線となり25日移動平均線（2万9355円）上に位置。一目均衡表の転換線（2万9432円）上に浮上したことで、「雲抜け」にも期待がかかる株価位置。

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日本証券新聞3月31日（水）紙面1面TOP記事掲載

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