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コラム2021年4月2日

【本日のマーケット】4月2日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

4月2日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは反発。3月のISM製造業景気指数が64.7と、1983年12月以来、37年超ぶりの高水準となったことを好感。バイデン大統領が3月31日に発表した2兆ドル規模のインフラ投資計画は、財源を法人税増税としたため、国債増発懸念が後退し、長期金利は低下。長期金利低下を受けて、ハイテク株が買われ、多くの機関投資家が運用指標に用いているS&P500は、初の4,000ポイント乗せ。NYダウは前日比171ドル高(0.52%高)の33,153ドル。ナスダックは続伸。エヌビディアやマイクロンテクノロジー、AMDなどの半導体関連が続伸。ナスダック総合指数は前日比233ポイント高(1.76%高)の13,480ポイント。S&P500指数は前日比46ポイント高(1.18%高)の4,019。

本日の東京市場は米国市場の上昇を受け、大きく続伸でのスタート。半導体ファウンドリー(受託製造)世界最大手の台湾のTSMCの大規模な設備投資計画を受け、半導体関連株が軒並み人気化。また、「こども庁」創設検討が伝わり、子育て政策の補助金増加期待から関連銘柄が幅広く物色された。大引けの日経平均は465円高の2万9,854円。売買代金は2兆2403億円。TOPIXは13ポイント高の1,971ポイント。

新興市場は共に上昇。JASDAQは反発。幼児活動研究会がストップ高。フェローテックが上昇。対して、セキチューは大幅反落となり、ガーラやETSが下落。マザーズ指数は4日続伸。直近IPO銘柄のAppierとベビーカレンダーが大幅高。AppBankはJトラストの社長が大株主となり大幅続伸。サイジニアはZETAの完全子会社化で相乗効果期待から2日連続のストップ高。一方で、ブレイドとウェルスナビは下落。

チャート上では、大きくギャップアップとなり一目均衡表の雲抜けを達成。ほぼ坊主の陽線となり先高期待も感じさせる形状。3万円の大台回復も目前に迫って来た。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。新年度相場が始まりました。

3月相場を振り返れば、金利の上昇にとことん揺さぶられたような気がします。米国では強力な「トリプルブルー」に後押しされるバイデン政権が、ワクチン接種を猛スピードで進めると同時に、巨額の財政支出をあっという間に通過させました。

日経平均は30年ぶりの3万円台に到達した直後でもあり、ある程度の値幅調整、日柄調整はあってもおかしくないという地点にいます。

それでも日経平均は5か月連続で値上がりを記録しました。2月末と比べて上昇幅はわずか+212円に過ぎず、5か月間の中では最も上昇幅は小さいのですが、それでも連続上昇記録としては3年ぶりのことです。

しかも3月は日経平均に最も影響の大きいファーストリテイリング(9983)が1銘柄で▲16,870円も値下がりしています。この銘柄だけで日経平均を▲600円強押し下げていることになり、それを考慮すれば3月相場はもう少し強めに評価してもよいかもしれません。

年度替わりはさまざまな物事が動きます。会社では人事異動があり、学校では卒業、入学があり、学年もクラスも変わり、運用競争も新たにスタートし、何よりも決算期を締めて心機一転、新しい風景が広がります。ここからの企業の内部変化を追いかけてゆきたいと思います。

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注目記事 Pick up
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【「半導体」百花繚乱、東エレクは5万円突破】
日本証券新聞4月5日(月)紙面1面TOP記事掲載 

狙い目広がるオルガノ、栗田工、エアーテック…

東京エレクトロン(8035・週足)

半導体関連が百花繚乱(りょうらん)。東京エレクトロン(8035)が連日の最高値で初の5万円台に突入、レーザーテック(6920)は1月央の高値を払い1万6,000円台に乗せた。こちらも実質最高値だ。

“産業のコメ”である半導体の供給問題が安全保障上のリスクとして意識される中、足元の世界的な半導体不足と相まって米国、中国、欧州はいずれも半導体の国内(域内)生産拡大を指向している。半導体製造装置やIP(知的財産)設計分野で50%程度のシェアを有する一方、半導体生産のシェアは12%にとどまる米国では、同国の半導体生産を強化する法案が成立し、2月下旬にバイデン大統領はその財源として370億ドルを確保する考えを表明。その直後に米インテルが巨額投資を発表、さらに4月に入り世界最大の半導体ファウンドリである台湾TSMCの巨額投資計画が報じられた。

また、2日付日刊工業新聞が、旭化成エレクトロニクスが火災に見舞われた半導体工場の復旧を断念し、建て替えや他拠点での新工場建設を検討すると報じた。半導体製造装置関連の好受注環境はしばらく続きそうな状況にある。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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4月2日(金)☆[概況/大引け] 

TSMCの設備投資計画で半導体製造装置への物色が継続。子ども庁関連が人気を博した。配当落ち後の商社と電力は調整継続

大引けの日経平均は29,854.00円の465.13円高、TOPIXは1,971.62ポイントの13.98ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,313、値下がり銘柄数は783。出来高は10億231万株、売買代金は2兆2,403億円。
半導体ファウンドリー(受託製造)世界最大手の台湾のTSMCが、今後3年で1,000億ドル(約11兆円)を投資することを明らかにした。

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