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コラム2021年6月4日

【本日のマーケット】6月4日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

6月4日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは6日ぶりに反落。ADP全米雇用報告で5月の民間部門雇用者数が97万8千人増と市場予想の65万人増を上回った。週間の新規失業保険申請件数も38万5千件と前週の40万5千件から改善し、市場予想の39万件を下回った。雇用改善を受け、量的緩和の縮小開始議論が始まるという見方から、NYダウは売り先行で始まり、取引開始直後に265ドルとなる場面もあった。その後、バイデン大統領がインフラ投資計画の合意を共和党から得るため、法人税28%の案を撤回し、15%に設定することを提案したと報じられたため、NYダウは下げ幅を縮めた。NYダウは前日比23ドル(0.07%)安の34,577ドル。ナスダックは反落。テスラや半導体関連のAMDとインテル、マイクロンが安い。ナスダック総合指数は前日比141ポイント(1.03%)安の13,614ポイント。S&P500指数は前日比15ポイント(0.36%)高の4,192。

本日の東京市場は、米国市場で半導体関連株が売られたことを受けて反落でのスタート。9時30分過ぎには294円安の2万8,764円まで下落したが、その後は徐々に下値を切り上げた。後場寄り後には2万8,991円と、2万9,000円に急接近を見せたが、日本時間の今夜に控える米国雇用統計の発表待ちから、様子見姿勢が強まった。トヨタは8日連続となる最高値更新となり、大台の1万円寸前まで買われた。また、レーザーテックが大活況となり東証1部の売買代金のトップとなり10連騰。大引けの日経平均は116円安の2万8,941円。売買代金は2兆3,678億円。TOPIXは0.4ポイント高の1,959ポイント。

新興市場はもみあいの展開。JASDAQ指数は小幅反落。アクセスGは近畿圏私大集結の進学説明会の運営業務受託で急騰。フェローテックやホロンが上昇。対して、EAJは売られ、ジェイテックは信用取引規制で下落。マザーズは反落。PアンチエイジやAIinsideは下落。一方で、ナノキャリアが買われ、バイオ関連のサンバイオも上昇。

日足チャート上では、2万9000円の壁が近くて遠い存在。今週、終値で2万9000円乗せとなったのは昨日のみとなっており、上値の重さが感じられる。週足では先週上抜けた26週移動平均線上に位置。2万9200円処に位置する13週移動平均線は上値抵抗線として意識されるところ。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。英国ではコロナウイルスによる死亡者数が1日だけですがゼロとなりました。経済活動を再開させるメドがはっきりと立ってきたことで、主要国に明るさが広がっています。

日本でも遅ればせながら「ワクチン相場」が始まりました。コロナ危機で売り込まれた銘柄の物色が始まっています。

6月相場の最初の1週目に、TOPIXは5月高値を抜く堅調な動きを示しました。時価総額の大きな代表的銘柄を中心にセクター間の循環物色が始まっています。

循環物色には外国人投資家の影を感じます。今日は自動車、明日は食品、その翌日は電鉄、さらに海運、鉄鋼、電機、のように循環物色が始まると、それは国内外の機関投資家が徐々に日本株の組み入れ比率を高めている状況が推察されます。

OECD(経済協力開発機構)は今年の世界の経済見通しを3月時点の5.6%から5.8%に引き上げました。インフレによる金利上昇のリスクも残っており、まだすっかり安心することはできませんが、しかし今回の見通し引き上げが日本の株式市場にもポジティブに作用してくると十分に考えられます。

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【今週の展望 「コア30」より強い!?「東証配当フォーカス100」
日本証券新聞6月7日(月)紙面1面TOP記事掲載 

トヨタを筆頭に配当支払いスタート

日経平均(週足)

米国長期金利上昇を警戒した利食い先行となるなかでもトヨタ自動車(7203)は8日連続となる最高益更新。未到の1万円まで「あと34円」に迫った。ほかに、主力級の銘柄の高値更新も散見されている。

3日引け後発表された5月第4週(24~28日)の投資主体別動向が注目された。当該週では、MSCI指数リバランスで「6,000億円規模の資金流出」が指摘されながら、フタを開けてみれば、3,738億円の買い越し。7週ぶりの高水準だ(現先合算で5,555億円の買い越し)。指数絡みの売りを上回る買いが入ったということなのだろう。

主力株が買われる現在の地合いについて、4日付の日本経済新聞では、4月5日以来の高値水準に買われたTOPIX・コア30を例にとって解説していた。それは全くその通りなのだが、ここでは“もう1つの側面”にも光を当ててみたい。利回りの高い100銘柄で構成される「東証配当フォーカス100」が右肩上がり波動のもと、高値更新を続けている点だ。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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6月4日(金)☆[概況/大引け] 

米雇用統計発表前で日経平均は反落。ソフトバンクGや東京エレク、エムスリーが安い。一方、日本ピストンやサニックスは大幅高

大引けの日経平均は116円安の2万8,941円、TOPIXは0.4ポイント高の1,959ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,037、値下がり銘柄数は1,057。出来高は10億568万株、売買代金は2兆3,678億円。
米国雇用統計の発表を控え、日経平均は反落。

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