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コラム2021年6月22日

【本日のマーケット】6月22日(火)

6月22(火)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場で主要3指数は大幅反発。NYダウは6日ぶりに反発。先週、2022年の利上げ開始を予想したセントルイス地区連銀のブラード総裁は「マクロ経済指標は大幅に不安定で、2014年時よりも備えをやや強めテーパリング戦略に調整を加える必要がある」との考えを示した。これに対して、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は「一時的に物価が上昇しているものの、インフレは次第に収束する」とし、「インフレ率は2022年と23年には2%近辺」と、今年の3%近辺から低下するとの見方を示した。景気敏感株に見直し買いが入り、ボーイングやエクソンモービルが買われ、長期金利が0.05%上昇し1.49%となり、バンク・オブ・アメリカなどの金融株も反発。NYダウは586ドル(1.76%)高の33,876ドルと先週末の下落分を埋めた。ナスダックも反発。ワクチン関連のモデルナとノババックスが買われた。ナスダック総合指数は前日比111ポイント(0.79%)高の14,141ポイント。S&P500指数は前日比58ポイント(1.40%)高の4,224。

本日の東京市場は、米国株の大幅反発を受けて大幅上昇でのスタート。全面高の展開となり、昨日とは真逆の様相。東証33業種全業種が上昇。FOMCで副委員長を務めるNY連銀のウィリアムズ総裁が「米国経済は金融政策のスタンスを変更させるほど進捗していない」と述べたため、早期利上げに対する警戒感が後退。また、昨日、2ヵ月ぶりに日銀のETF買いが入ったことで、日銀の運用ルールも明確になったことも安心感を誘った。大引けの日経平均は873円高の2万8,884円と今年1番の上昇幅。売買代金は2兆7,728億円。TOPIXは60ポイント高の1,959ポイント。

新興市場も反発。JASDAQは反発。シキノハイテックとファブリカが買われ、振動試験装置のIMVは一流企業が並ぶ取引先リストを公表したことで上昇。一方で、KeyHolderや三協フロンテアは下落。マザーズ指数は5日ぶりに反発。直近IPO銘柄のEnjinが急騰。自動走行関連のKudanが急伸。クリングルファーマとメディネットが買われた。対して、NexToneやBASEは下落。

IPOラッシュを迎えている今月。本日は3銘柄が新規上場。3社中、2社が公開価格割れとなった。2021年IPOマーケットはここまで36社連続で初値が公開価格を上回り、「負けなし」が続いていたが、ついに黒星がついた。東大発の抗体医薬ベンチャーのペルセウスプロテオミクス(4882)は公開価格870円に対して15%高い1,005円で初値。給与計算代行でトップのペイロール(4489)は公開価格1,380円に対して7%低い1,290円で初値。フォトウエディング最大手のデコルテ・ホールディングス(7372)は公開価格1,720円に対して9%低い1,582円で初値形成となった

チャート上では、昨日の急落の際の窓埋めに近い位置まで大陽線を引き、5日・25日の各移動平均線を一気に回復。

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東証市場再編・緊急アンケート実施 66%が対応策「検討中」
日本証券新聞6月23日(水)紙面1面TOP記事掲載

機関投資家・個人投資家向けIR強化へ

来年4月に東証が再編されるのを前に、日本証券新聞社は時価総額1,000億円以下の上場企業に新市場区分移行へのアンケートを実施した。

プライム市場に移行する方針の企業は66社(42.8%)、スタンダード市場61社(39.6%)、グロース市場27社(17.5%)と4割以上がプライム市場を希望していた。市場変更方針は8社(5.1%)で、維持(1部→プライム、2部→スタンダードなど)は145社(94.1%)、上場廃止を検討している企業も1社あった。

課題は「流通時価総額」クリア

アンケートは5月31日にメールや各社サイトを通じて依頼。154社(1部67社、2部19社、JASDAQ39社、マザーズ19社)から回答があった。このうち、5月末現在、移行基準を満たしているのは125社(81.1%)で、未達は29社(18.5%)。未達項目(複数回答)は「流通株式時価総額」が20社と最多で、「流通株式比率」10社と続いた。

移行に当たっての対策を検討中の企業は102社(66.2%)。このうち、「機関投資家向けIR」が54社と最多で、「個人投資家向けIR」43社、「その他」(中期経営計画の開示、大株主との対話など)38社などとなり、機関投資家の意向を重視している様子が浮き彫りとなった。

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今日の市況概況
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6月22日(火)☆[概況/大引け]

急反発だが、FRB議長の議会証言を控え、全値戻しとはならず。海運が急騰し、出遅れ内需の倉庫、建設、不動産が業種別上昇率上位

大引けの日経平均は873円高の2万8,884円、TOPIXは60ポイント高の1,959ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は2,107、値下がり銘柄数は69。出来高は11億7,325万株、売買代金は2兆7,728億円。
FOMCで副委員長を務めるNY連銀のウィリアムズ総裁が「米国経済は金融政策のスタンスを変更させるほど進捗していない」と述べたため、早期利上げに対する警戒感が後退し、21日の米国株は反発した。

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