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コラム2021年8月13日

【本日のマーケット】8月13日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

8月13日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場で  NYダウは小幅ながら3日続伸。7月の卸売物価指数が前年同月比7.8%上昇し、市場予想の7.3%上昇を上回ったため、テーパリング(量的金融緩和の縮小)開始が早まると警戒され、NYダウは序盤に反落。その後、週間の新規失業保険申請件数が37万5千件と前週比1万2千件改善したことが好感され、取引終了にかけて小幅高となった。データ分析企業のパランティアテクノロジーズは決算が好感され大幅高。NYダウは前日比14ドル(0.04%)高の35,499ドル。ナスダックは3日ぶりに反発。アップルやクラウドストライクが上昇。ナスダック総合指数は前日比51ポイント(0.35%)高の14,816ポイント。S&P500指数は前日比13ポイント(0.30%)高の4,460。

本日の東京市場はNYダウとS&P500の3日連続での最高値更新を受けてのスタート。8月限オプションSQ算出日ということもあり、思惑が絡み、SQ値は2万8,093円と取引時間中ではつけていない値となった。お盆休みと週末要因も重なって手控えムードとなり、2万8,000円を挟んでの膠着状態。大引けの日経平均は37円安の2万7,977円。売買代金は2兆3,208億円。TOPIXは2ポイント高の1,956ポイント。

新興市場は昨日に続き、まちまちの展開。JASDAQ平均は4日続伸。星医療酸器が大幅続伸となり、ランシステムは4日連続ストップ高。ケイアイスター不動産は業績上方修正と増配が好感されストップ高。一方、アバールデータは半導体製造装置関連なのに増益率が低く急落。マザーズ指数は小幅続落。メルカリは米国の流通取引総額が前期の72%増に対して、今期20%増以上と鈍化する計画のため嫌気され下落。ケアネットは新株予約権による希薄化でストップ安。対して、そーせいGは上昇。

日足チャート上では陰線となり、わずかに2万8,000円割れ。25日移動平均線(2万7,925円)の上に位置するが、200日移動平均線(2万8,016円)はわずかに割り込んだ。週足では2週連続の陽線となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。株式市場では日に日に主体的な動きが小さくなっているように感じられます。日経平均、もしくはTOPIXは、当面はレンジ内の小さな動きを余儀なくされそうな状況です。

高い地点、大きな観点からトップダウン的に相場に目を留めていても、なかなか展望は開けません。いっそのこと物事を裏返して、ボトムアップの視点から相場を見た方が活路が見い出せる時もあります。

折しも企業の決算発表が佳境を迎えています。小さなところ、ミクロベースに目を向けてみれば別の景色が見えてくるのではないでしょうか。

今回の決算発表の特徴は、上方修正の多さです。第1四半期の時点で早くも通期の業績を上方修正する企業が多いのが特徴です。いかに今期の見通しを慎重に見ていたかという点がうかがえます。

二極化が進む株式市場では、非常に厳しい構造的な変化が否応なく押し寄せているようです。日経平均に代表される株価指数はまだしばらくこう着感を強めることでしょう。その間に個別銘柄の選別色はさらに一段と強まることになりそうです。

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注目記事 Pick up
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【リクルート人気集中】
日本証券新聞8月16日(月)紙面1面TOP記事掲載 

「時価総額10兆円乗せ」の過去の例と今後は…

様子見気分漂う13日の市場で話題をさらったのがリクルートHD(6098)。売買代金トップの好人気のもと、一時12.2%高の最高値更新となった。12日引け後の大幅増額修正を受けたものだ。発表後の時間外取引で10.0%高まで買われていたが、それをさらに上回った。

リクルートHD(6098・週足)

米国の求人検索サイト「インディード」などのHRテクノロジー事業が収益躍進の原動力となった。「米国では、企業の採用需要と個人の求職需要の間に大きなギャップが生まれており、それが同社のHRテクノロジー事業の売り上げ利益を大きく押し上げた。このような状況はカナダ、ドイツ、英国でも起きている」(クレディ・スイス証券)とされ、「ポジティブサプライズと言える水準だろう」(SMBC日興証券)と受け止めれた。(関連記事)

注目されたのは指数に対する影響度。日経平均を60円強押し上げただけではなく、TOPIXに対しても上昇寄与度断トツとなった。実は、こうした例はあまり多くない。リクルートは日経平均構成比7位であるととに、TOPIXでも上位(6月末で6位)に位置付けられる。時価総額が非常に大きいためだ。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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8月13日(金)☆[概況/大引け] 

もみ合い。半導体関連は軟調。好決算のリクルートは売買代金首位で急騰。JFEは上期60円配当で高い

大引けの日経平均は37円安の2万7,977円、TOPIXは2ポイント高の1,956ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は1,042、値下がり銘柄数は1,031。出来高は9億9,210万株、売買代金は2兆3,208億円。
日経平均はもみ合いとなった。週末の手控え要因に加え、前日の米国でフィラデルフィア半導体株指数が6日続落となった影響で、アドバンテストや東京エレクトロンといった値がさの半導体関連が売られたことが影響した。

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