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コラム2021年9月24日

【本日のマーケット】9月24日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月24日(金)のマーケット                                                                   

9月23日の米国株式市場でNYダウは続伸。前日のFOMCメンバーによる金利予測で、2022年の利上げ開始予想が増えたため、長期金利が上昇し、バンク・オブ・アメリカやJPモルガンチェースなどの金融株が買われた。セールスフォースは通期の売上高予想を上方修正したことで高い。NYダウは前日比506ドル(1.48%)高の34,764ドル。ナスダックは3日続伸。ノババックスはインドのパートナー血清研究所と、新型コロナワクチンの緊急使用リストを世界保健機関(WHO)に申請したことで大幅高。半導体のエヌビディアが上昇。NASDAQ総合指数は前日比155ポイント(1.04%)高の15,052ポイント。S&P500指数は前日比53ポイント(1.21%)高の4,448。

祝日明けの東京市場は、NYダウの大幅続伸を受けて、大きくギャップアップでのスタート。中国恒大集団の債務不履行問題は一旦の落ち着きを見せ、また、米FOMCのイベントも波乱なく通過で買い安心感が広がった。東証33業種全てが上昇。東証1部の96%の銘柄が上昇となる全面高。大引けの日経平均は609円高の3万248円となり、3万円の大台を回復。売買代金は3兆5,578億円。TOPIXは47ポイント高の2,090ポイント。

新興市場も共に反発。JASDAQでは、日本エマージェンシーアシスタンス、出前館、フェローテック、東映アニメが買われた。一方で、トミタ電機とミアヘルサは下落。マザーズ指数は3.16%の急反発。日本電解は全固体電池の製造技術の特許で買われた。ジモティーがTVCM効果による認知度向上で上昇。GMOFGが高い。対して、グローバルウェイは信用取引の規制強化で大幅安。インティメート・マージャーが反落。

日足チャート上では、週前半の急落で調整を感じさせたが、本日の大幅反発で一気に5日移動平均線(3万110円)を回復。週足では5週連続の陽線となり強さを感じさせる。TOPIXは週足チャートで見るとボリンジャーバンドの+2σと+3σの間に位置。依然として基調は強い。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。マーケットは激しい値動きが続いています。折しも降って沸いたように中国・恒大グループのデフォルトリスクが突きつけられましたが、米国のFOMCによってすぐさま安定を取り戻しました。

世界中が「超々」金融緩和の状態にあるだけに、世界の金融システムそのものが簡単に揺さぶられることはないようです。コロナ危機がもたらした負の側面がここではプラスに作用しているとすれば、なんとも皮肉なものです。

市場が落ち着くと、あらためて自民党総裁選の行方に目が向きます。9月17日の告示から29日の投開票まで、国政選挙に劣らないほどの長丁場の戦いが繰り広げられています。

河野太郎氏の臨時病院の設置、「原発ゼロ」の持論封印、最低保証年金、岸田文雄氏の「医療難民ゼロ」、「健康危機管理庁」の設置、数十兆円規模の経済対策。

そして高市早苗氏の給付付き税額控除、核融合炉、防衛力強化や、野田聖子氏の女性重視、「こどもまんなか庁」など、それぞれの政策に引きつけられます。

1年前に菅政権が誕生した際は密室の中での決定と強く印象づけられたために、その後の政権運営に最後まで影響が残りました。すぐに衆議院選挙も実施されます。ここはひとつ、大いに議論を盛り上げてほしいものです。マーケットもますます活気づいてゆくことになるでしょう。

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注目記事 Pick up
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【春先の高値急接近銘柄に狙い目
日本証券新聞9月27日(月)紙面1面TOP記事掲載 

ソニー2月高値、三菱UFJ、オリンパス3月高値を一気に更新

三菱UFJFG(8306・週足)

休み明け24日の日経平均は一時636.98円高と、あっさり3万円大台回復。「中国恒大問題」にFOMC(米連邦公開市場委員会)という“2つの不安”を抱えての休暇だったが、結局、中国恒大は債務不履行をひとまず回避。2日間のニューヨークダウも計844.98ドル高の大幅続伸となり、市場ムードは一変している。

もちろん、万事一件落着とはいかず、「10月8日の中国・国慶節休暇明けに先送りされただけ」との冷静な声も聞かれるが、地合い好転を誘った背景には、主力銘柄の相次ぐ高値更新も挙げられよう。24日付本紙で子会社・ソニー銀行社長インタビューを掲載したソニーグループ(6758)が朝方、2月高値を払うと一気に上放れて、5.1%高。これに呼応するように、三菱UFJFG(8306)も、米ユニオン銀行株式売却発表を引き続き好感して3月高値を更新してきた。後場に入ってオリンパス(7733)も3月高値を更新。

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今日の市況概況
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9月24日(金)☆[概況/大引け] 

中国恒大集団が破綻してもリーマンショックの再来にはならないと安心され東証は全面高

大引けの日経平均は609円高の3万248円、TOPIXは47ポイント高の2,090ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は2,104、値下がり銘柄数は68。出来高は14億2,537万株、売買代金は3兆5,578億円。
中国当局が地方政府に対し、中国恒大集団が経営破綻した場合に備えるよう要請したと伝わったが、東証は全面高となった。

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