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コラム2021年10月22日

【本日のマーケット】10月22日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月22日(金)のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは3日ぶりに反落。IBMが7~9月決算で売上高がアナリスト予想を下回り急落したが終盤下げ幅を縮めた。週間の新規失業保険申請件数が前週比6千件減の29万件と1年7カ月ぶりの低水準となったことで雇用回復期待からナイキやホームデポなどの消費関連が買われた。原油先物は6日ぶりに反落。海洋大気局が冬の気象見通しで、南部や東部を含む多くの地域で気温が例年より高くなるとの予想を反映した。NYダウは前日比6ドル(0.02%)安の35,603ドル。ナスダックは反発。電気自動車メーカーのテスラが好決算で買われ、ネットフリックスが反発し、半導体関連のエヌビディアとAMDも上昇。NASDAQ総合指数は前日比94ポイント(0.62%)高の15,215ポイント。S&P500指数は前日比13ポイント(0.30%)高の4,549となり、7日続伸で最高値更新となった。

本日の東京市場は、続落でのスタート。昨晩のナイトセッションでは日経平均先物が2万8,420円まで下落する場面も見られたが、下げ幅を縮める展開。朝方162円安の2万8,546円を安値に切り返し、プラス圏へ。中国恒大集団が23日に期限を迎える米ドル建て債の約8,350万ドル(約95億円)の利払いを実行すると報じられたことを好感し、10時30分過ぎには280円高の2万8,989円と2万9,000円寸前まで買い戻された。選挙情勢など不透明要因もあり、後場からは様子見姿勢で伸び悩み。大引けの日経平均は96円高の2万8,804円。売買代金は2兆4,303億円。TOPIXは1ポイント高の2,002ポイント。

新興市場はまちまちの展開。JASDAQは反発。フェローテックやウエストHDが反発し、川崎地質が急反発。2部市場のセブン工業が業績上方修正でストップ高となり、山大も連想買いで急騰。一方で、SEH&Iは上方修正と自社株買いを発表したが利益確定の売りに押された。マザーズ指数はもみ合いで小幅ながら3日続落。アイドマは大幅続伸となり、9月上場のアスタリスクとリベロが物色された。対して、BASEやエネチェンジ、ベビーカレンダーは下落。

日足チャート上では、下値は75日移動平均線(2万8,534円)でサポートされ、上値は5日移動平均線の走る2万9,000円処で抑えられた。大引けでは200日移動平均線をかろうじて上回っているが、一目均衡表の雲の下限(2万8,875円)には届かず。週足では上下にヒゲを伴う陰線。13週・26週移動平均線はかろうじて上回っている。来週は31日の投開票を控え注目の週となる。TOPIXは節目の2000ポイントをキープしている。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日本はいま、特別な時間を過ごしています。

先週の木曜日、臨時国会での代表質問が一通り終わって、衆院が解散されました。今週は週初に日本記者クラブ主催の党首討論が開かれ、「分配」をめぐって各党の意見が激しくぶつかり合いました。そして翌火曜日、衆院選が公示されました。日本国民は「安倍・菅」政権以外の選択を9年ぶりに突きつけられています。

コロナ禍で傷んだ私たちの生活をどう立て直してゆくのか、忍び寄る物価上昇をどう切り抜けるのか。それを託す国のリーダーには誰がふさわしいのか、そこがまさに焦点となって問われています。

北半球はこれから冬の暖房シーズンを迎え、今年1月に見られたように早くも燃料価格の高騰が警戒されています。欧州では深刻な問題となりつつある電気料金の上昇が日本でも心配され始めました。

電気料金は燃料であるLNG価格の上昇が自動的に上乗せされます。2か月後には電気料金に反映されるため、今のままでは年末年始に上昇が実感されることになるでしょう。現状では2割近い上昇を覚悟しなくてはならない情勢です。

その時に考えられるのは、景気はよくないのに物価だけが上昇している状況か、さもなければ景気は盛り上がりに欠けるのに人手不足は続いている、という状況か、どちらも企業経営、および家計には厳しい状況です。

それらすべてをひっくるめての4年ぶりの選挙戦が始まっています。単なるばらまきではない、賢い支出をしてくれる政党を選びたいものです。

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注目記事 Pick up
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【「良いインフレ」シナリオ復活
日本証券新聞10月25日(月)紙面1面TOP記事掲載 

野村証券は鉄鋼・非鉄、機械、金融を有望視

JFEHD(5411・週足)

22日の日経平均は、朝方の162.01円安から一時280.92円高に転じるジェットコースター的な展開。フシ目の2万9,000円まで10.50円に迫る場面もあった。「中国恒大、ドル建て社債利払いへ」との報道がキッカケだ。30日間の猶予期限である23日までに支払われないとデフォルト認定される見通しだっただけに安堵感が漂った。そもそも前日の日経平均急落(21日、546.97円安)をよそに、21日の米国市場ではS&P500が7連騰で最高値更新。日本株には売られ過ぎとの見方も生じている。

とはいえ、昨今の経済情勢の及ぼす日米への影響度合いには開きもある。例えば原油高騰。今や「世界最大の産油国」となった米国へのダメージは乏しいが、日本の場合、最近では好材料視されにくくなった円安も加わり、交易条件悪化が懸念される状況と言える。

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今日の市況概況
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10月22日(金)☆[概況/大引け] 

中国恒大集団の利払いが好感されたが、資金繰りは厳しいままという見方から後場の日経平均は伸び悩んだ

大引けの日経平均は96円高の2万8,804円、TOPIXは1ポイント高の2,002ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は933、値下がり銘柄数は1,122。出来高は10億5,124万株、売買代金は2兆4,303億円。
中国恒大集団が23日(日本時間24日)に利払いの猶予期限が切れる米ドル債の利息8,350万ドル(約96億円)を21日に送金したという報道が好感され、日経平均は前場に280円高の2万8,989円まで上昇した。

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