11月9日（水）のマーケット 
11月8日の米国株式市場は3日続伸。中間選挙で共和党が議会の多数を獲得すれば、民主党が主張してきた増税や規制強化の法案が成立しにくくなるという期待で買いが入った。NY証券取引所ではボーイングやユナイテッドヘルス、セールスフォースが買われ、鉄道貨物輸送会社のユニオン・パシフィックも高い。NYダウは前日比333ドル(1.02％)高の33,160ドル。ナスダックではアムジェンは肥満治験薬の第1相臨床試験（第１フェーズ）で平均体重の減少を示したことで買われた。テスラは3日続落。NASDAQ総合指数は前日比51ポイント(0.49％)高の10,616。S＆P500指数は前日比21ポイント(0.56％)高の3,828。
日経平均は反落。米国で富裕層への増税や規制強化が共和党議会で阻止されても、それだけでは米国株押し上げ効果は限定的という見方も。プライム市場では、任天堂とダイキン工業は上方修正値がアナリスト予想に届かず下落。ＪＡＬやＪＲ東海が安い。日医工は米子会社の減損損失の影響で上期末に債務超過に陥る見通しでストップ安。一方、川崎汽船が買われ、ＳＵＭＣＯは好決算で、スズキは業績上方修正で高い。越境ＥＣ関連のＢＥＥＮＯＳは今期業績改善見通しでストップ高。
スタンダード市場では、ＡＩメカテックが第１四半期が営業赤字で売られた。ハーモニックドライブは通期業績予想の下方修正で下落。林兼産業は反落。フィンテックグローバルは業績改善が続く見通しで買われ、ＵＥＸとライフドリンクは上期好決算で急騰した。タカトリが大幅高。
グロース市場では、マイクロ波化学とブライトパスは利食い売りに押された。ＷＡＳＨハウスは通期営業赤字予想に下方修正したため売られた。ＡＭＩは上期好決算で買われ、サンウェルズは中間期で前年通期の営業利益を上回りストップ高。タスキは決算が計画を上回りストップ高。
チャート上では、昨日とは逆の大陰線。連日でボリンジャーバンドのプラス2シグマ（2万7,977円）近辺で頭を抑えられた格好。ナイトセッションの日経平均先物の高値は2万8,010円を付けていただけに、早晩の回復が期待されるところ。
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注目記事 Pick up
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【中間選挙通過し、次は本線“CPI”】
日本証券新聞11月10日（木）紙面1面TOP記事掲載
民主党苦戦も「イエレン財務長官続騰なら影響なし」と
米国株続伸を受け堅調に始まった9日の日経平均だが、ほどなくマイナスに転じた。日本時間午前8時過ぎに始まって、刻々と進む米国中間選挙の開票速報を眺めながらの様子見色強い展開だ。
大幅高となった前日(8日)の市場で語られたのは、「少なくとも下院の共和党勝利は確実。バイデン政権の増税・財政拡張路線に歯止めがかかるのは好材料だ。そもそも選挙の通過自体が不透明感後退につながり、過去の中間選挙後の株高傾向も鮮明」といったシナリオ。加えて、民主党の脱炭素政策が高インフレを助長したことから、共和党躍進による化石燃料復活を材料視する声も聞かれた。
もっとも、中間選挙での民主党苦戦はかねて世論調査で示されてきた通り。このところ民主退潮傾向が強まったとはいえ状況が変化したわけではない。「市場の見方はこじつけのようなもの。政府と議会の“ねじれ”の功罪はまだ微妙で、中期的な観点では米国債務上限問題なども浮上しそうだが、ともあれ目先の材料として消化された。朝方、米国株の先物が売られたが、『噂で買って事実で売る』動きではないか」(大和証券・壁谷洋和チーフグローバルストラテジスト)とのこと。
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今日の市況概況
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11月9日（水）☆[概況/大引け]
反落。中間選挙による米国株高が短命という見方も影響
大引けの日経平均は155円安の2万7,716円、TOPIXは8ポイント安の1,949ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は880、下落銘柄数は866。出来高は12億8,177万株、売買代金は3兆3,915億円。
日経平均は反落。
野村証券では、米国中間選挙結果による米国株高は数日で一巡する可能性が高いと予想している。
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