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コラム2022年11月11日

【本日のマーケット】11月11日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

11月11日(金)のマーケット                                                                   

11月10日の米国株式市場は大幅反発。10月の消費者物価指数が前年同期比7.7%上昇で、9月の8.2%上昇から減速し、市場予想の7.9%上昇を下回ったため、FRBが利上げペースを落とす可能性があると期待された。NY証券取引所ではインフレ圧力が緩和すれば消費者の購買意欲が向上するという見方からホームセンターのホームデポが大幅高となった。金利低下を受け、高PER銘柄のセールスフォースなどのIT関連も買われた。ビットコインが反発したため、暗号資産関連のブロックも上昇。NYダウは前日比前日比1,201ドル(3.70%)高の33,715ドル。ナスダックの上昇率は高く、アマゾンやエヌビディア、AMDが大幅高となり、テスラも反発。電気自動車メーカーのリビアンは第3四半期の売上高がアナリスト予想を下回ったが、通年の生産見通しを維持したことや予約注文の伸びが注目され、急反発となった。NASDAQ総合指数は前日比760ポイント(7.35%)高の11,114。S&P500指数は前日比207ポイント(5.54%)高の3,956。

米10月消費者物価(OPI)が予想を下回り、利上げペース鈍化期待で米国株が大幅反発となり、日経平均も大きく切り返した。米国で半導体関連の上げが目立ったため、プライム市場ではレーザーテックが急騰し、東京エレクも高い。グロース株を買う動きでメルカリやSHIFTが急騰。資生堂は第3四半期のコア営業利益が改善し買われた。日医工はメディパルなどが経営再建支援企業と報じられ、ストップ高。テルモは減益決算で、ロート製薬は製造受託子会社が活動停滞で下落。

スタンダード市場では、フェローテックとワークマンが買われ、アンビスは好決算で大幅高。ササクラはMBO(経営陣の参加する企業買収)が発表され、ストップ高。中西製作所は株主優待制度導入でストップ高。湖北工業は減益決算で大幅安。上方修正で前日にストップ高のリードは反落した。

グロース市場では、ユーザベースが2日連続ストップ高。坪田ラボは子ども向け近視予防のメガネフレーム型デバイスを米社にライセンス供与でストップ高。JTOWERが大幅続伸。サンアスタリスクは2日連続ストップ高。サンウェルズは大幅反落となり、リネットジャパンは続落。

日足チャート上では、今週は一目均衡表の雲抜けを示現。各移動平均線も上抜けて、今日の大陽線で強い買いトレンドに。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(2万8,147円)まで到達した。週足でも大陽線を引いて、一目均衡表の雲抜け。景色が一気に変わって来た。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。株式市場では11月相場が始まりましたが、あいかわらず目まぐるしい動きとなっています。

日本では3月決算企業の決算発表が佳境を迎えています。それらの結果を見るにつけ、企業業績は順調に拡大を続ける企業、あるいは一時の落ち込みから急回復を遂げる企業と、そうでない企業の差が一段とはっきりしているように感じられます。その理由のひとつとして、アジア市場の好調さを挙げる企業が増えています。

自動車のスズキ(7269)は中間決算の好調さを受けて、2023年3月期・通期の業績見通しを引き上げました。売上高は従来の3兆9000億円から4兆5000億円(前年比+26%)に、純利益は1350億円(▲16%)から1900億円(+18%)へと一転増益に引き上げました。

主力市場と位置づけるインドでの販売が好調で、今年度の販売台数を四輪車で304万台(+12%)、二輪車で186万台(+14%)に引き上げています。円安メリットも重なって原材料価格の上昇を吸収することができると見ています。

すべての産業、すべての企業が業績好調という状況に戻ったわけではありません。それでもコロナ禍やインフレ最盛期に直面していた時期と比べて、明らかに前向きの話題が増えていることも事実です。この好循環の流れを上手にとらえて、ここからの投資チャンスに生かしてゆきたいものです。

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注目記事 Pick up
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【逆CPIショック 817円高
日本証券新聞11月14日(月)紙面1面TOP記事掲載 

意外性が上げ増幅 売り方苦境で踏み上げにも期待

日経平均(日足)

10日のCPI(消費者物価指数)発表を機にマーケットの流れが一変。世界同時株高、金利低下、円安・ドル高が急激に進み、夜放れ(あるいは「一夜放れ」)と呼ぶにふさわしい展開となった。債券市場関係者からは“逆CPIショック”との声も聞かれる。

市場関係者が固唾(かたず)を飲んで見守った10月の米国CPIは、総合指数の上昇率が市場予想の8.0%に対し7.7%、食品・エネルギーを除いたコア指数も6.5%に対し6.3%となった。12月14~15日の次回FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ幅圧縮(0.75%→0.5%)など金融当局のタカ派姿勢軟化期待につながるものだ。

10日の米国市場はニューヨークダウ3・70%高、それ以上にNASDAQが7.35%の急騰を見せ、アマゾン、メタ(旧フェイスブック)、エヌビディアなど年初から大きく売られてきた大型グロース銘柄に2ケタ高が続出。これを受けた11日の日経平均も一時883.44円高を記録した。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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11月4日(金)☆[概況/大引け] 

日経平均は817円高。米国で消費者物価を受け利上げペース鈍化期待。半導体関連を含めグロース株物色が活発

大引けの日経平均は817円高の2万8,263円、TOPIXは41ポイント高の1,977ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,260、下落銘柄数は517。出来高は17億4,368万株、売買代金は4兆8,749億円。
米国で10月の消費者物価が前年同月比7.7%上昇で、9月の8.2%上昇から減速し、市場予想の7.9%上昇を下回ったため、FRBが利上げペースを落とす可能性があると期待された。

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