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コラム2022年11月25日

【本日のマーケット】11月25日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

11月25日(金)のマーケット                                                                   

11月24日の米国株式市場は感謝祭の祝日で休場。

週末要因と中国の新型コロナ感染者数の最多更新も気掛かりとなり日経平均は4日ぶりに反落。プライム市場では、塩野義が反落し、チタン2社は利食い売りで、商社も一服。電通は五輪談合で強制捜査を受け売られた。ブリヂストンはBofA証券による投資判断引き下げ。一方、東北電力が家庭用電気料金を平均32%の値上げ申請を行い、他の電力株も買われた。電源多様化の必要性から水素関連の川崎重工と風力発電のレノバも高い。富山第一銀は、著名投資家である井村氏の大量保有が明らかとなり、人気化してストップ高となった。

スタンダード市場では、パワー半導体材料の切断加工装置のタカトリが2日連続ストップ高。イクヨはEV化対応でアパテックモーターズと業務提携しストップ高。マツモトはWeb3.0事業に進出予定でストップ高。enishはスマホ向けゲームのリリース延期を発表し急落した。

グロース市場では、アミタは「エコシステム社会構想2030」を発表し、急騰。リプロセルは提携によりiPS細胞作製から治験に使う細胞製造までの全工程を受注できるようになり大幅高。JDSCは太陽光発電の発電電力量を高精度で予測するシステムを共同開発。坪田ラボは反落。

日足チャート上では、週初は2万8000円を割り込んでのスタート。その後、窓を空けて5日移動平均線を飛び越えた。祝日明けの昨日は、大きくギャップアップとなったが、2万8500円近辺では上値を抑えられた。週足では、上下にヒゲを伴う陽線。約2ヵ月ぶりにパラボリックも陽転を示現。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。総務省より11月の東京都区部の消費者物価指数が発表されました。生鮮食品を除く総合指数は速報値で前年比+3.6%の上昇でした。1982年4月以来、40年ぶりの水準です。

11月18日に発表された10月の全国の消費者物価指数でも、同じように生鮮食品を除いた総合指数の上昇率は前年比+3.6%に達しました。物価上昇に寄与する割合の大きな項目は、電気代が+20.9%で寄与度は0.74に達します。ガス代は+20.0%で物価上昇への寄与度は0.31です。

外食は+5.1%で寄与度0.24、調理食品は+6.5%で寄与度は0.23となっています。電力料金、ガス料金などのエネルギー価格の上昇がいかに大きく響いているかが伺えます。

日本は暮らしの場における物価上昇の影響が、これでも諸外国と比べれば比較的穏やかでした。しかし物価変動に最も影響度の大きな電力料金が来年春からは大きく上昇することになります。

日本はこれまでインフレの嵐にさらされる状況が小さくて済みましたが、ここからはそうはいきません。これまでとはまるで違った光景が社会のあちこちで見られる(触れる)ことになりそうです。インフレ利益を享受できる銘柄がますます注目されそうです。

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注目記事 Pick up
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【今年はどうなる? “投資黄金週”
日本証券新聞11月28日(月)紙面1面TOP記事掲載 

2000年以降20勝2敗 背景に「年末商戦」と「配当」

23日の日本に24日の米国、勤労と収穫に感謝する両国の祝日を過ぎると、年末相場が意識されてくる。既に野村、ゴールドマン・サックスなど証券各社から来年の相場展望レポート発行が相次ぎ、25日は三菱UFJ証券の新年サプライズ予想なども注目を集めた。そして、この時期は年間を通じて最も上昇しやすいタイミングでもある。

「11月最終営業日を含む週」。今年で言えば、28日から12月2日までの5日間が該当するが、2000年以降のこの週の日経平均は表①の通り20勝2敗。90.9%の圧倒的高勝率だ。

といっても、折悪しく“オミクロンショック”に見舞われた昨年のこの週は逆に急落となっており、もちろん必ず上がる保証は何もない。往来相場上限に差し掛かりつつある今年も相場の行方は微妙ながら、少なくとも(条件が同じなら)上がりやすい時期であるとは言えるだろう。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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11月25日(金)☆[概況/大引け] 

4日ぶりに反落。塩野義や東邦チタンが反落。電通は強制捜査で下落。東北電力の値上げ申請で他の電力株も高く、川重とレノバも上昇

大引けの日経平均は100円安の2万8,283円、TOPIXは0.8ポイント安の2,018ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,020、下落銘柄数は728。出来高は9億9,915万株、売買代金は2兆3,753億円。
週末要因と中国の新型コロナ感染者数の最多更新も気掛かりとなり日経平均は4日ぶりに反落となった。

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