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コラム2023年3月8日

【本日のマーケット】3月8日(水)

3月8(水)のマーケット                                                                   

3月7日の米国株式市場は下落。パウエルFRB議長が上院銀行委員会の公聴会で証言し、「インフレ圧力を中心に最近の経済データは予想より力強い」、「インフレ率を長期的に2%に回帰させるために十分制約的なスタンスを取るためには政策金利の持続的な引き上げが適切となる可能性」、「物価安定の回復には制約的な政策スタンスを当面維持することが必要な可能性」、「過去の経緯から時期尚早な政策緩和は警戒される」などと述べた。FRB議長の議会証言を受け、3月21日~22日のFOMCで利上げ幅が再び0.5%に拡大するのではないかという見方も意識され、幅広い銘柄が下落。金融引き締めによる景気への悪影響が警戒され、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループといった金融株が売買代金上位で売られた。ホームデポやビザなどの消費関連も安い。NYダウは前日比574ドル(1.72%)安の32,856ドル。ナスダックでは電気自動車メーカーのリビアンが転換社債を私募形式で発行すると発表し、潜在株式の増加が警戒され大幅安となった。NASDAQ総合指数は前日比145ポイント(1.25%)安の11,530。S&P500指数は前日比62ポイント(1.53%)安の3,986。

米国株の大幅安の影響は見られず寄り後すぐに切り返し、日経平均は4日続伸。週末に控えるメジャーSQに絡んだポジションの調整と、海外投資家にとって、過去最高に達した自社株買い、増配、企業再編策など最近のニュースで大きなポジティブ・サプライズとなっていることが背景。チタン2社が買われ、アドバンテストはモルガン・スタンレーによる目標株価増額を好感。15日発表の2月訪日外客数に先回りし空運や電鉄、百貨店などインバウンド関連が高い。不動産と建設も上昇。日産はS&Pが投機的水準に格下げし下落。

スタンダード市場では、回転寿司への迷惑行為検知のAIカメラシステムのダイワ通信が大幅続伸。高見沢は顔認証改札機で2日連続トップ高。電気自動車関連のトミタ電機とシキノハイテックが大幅高。コメ兵とサイバーステップが売られ、ビジョナリーは決算発表延期で下落。

グロース市場では、カヤックがKDDIの発表したメタバースの開発を担当したことでストップ高。エーアイはチャットGPT活用実証実験で2日連続ストップ高。BTMは八十二銀と顧客紹介のビジネスマッチングを契機に4日続伸。TORICOやDELTA―P、クリングルは安い。

チャート上では、短い上ヒゲを伴う陽線。終値で昨年9月13日以来の水準まで上昇となり、2万8,500円が目前となった。ボリンジャーバンドの+3シグマ(2万8,527円)に沿ったバンドウォークは継続。

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注目記事 Pick up
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まだ間に合う、高配当利回り銘柄をチェック
日本証券新聞3月9日(木)紙面1面TOP記事掲載

連続増配で三菱HCキャピタル、KDDI、NTTなど

配当が魅力的な銘柄をもう一度チェックしておきたい。3月末に決算期末を迎える企業の権利付き最終日は29日で、営業日ベースでは残すところ20日を切ってきた。日本経済新聞の集計によると2023年3月期決算企業の配当総額は前期比6%増の約14兆6,000億円と過去最高になる見通しという。米国株式市場が不安定な動きを続けるなか、足元ではディフェンシブ性の高さも注目される。

高配当利回り銘柄を単純にスクリーニングすると商船三井(9104・P)をはじめとする海運大手3社が10%を超える配当利回りで上位に並ぶほか、証券や鉄鋼などのセクターがランクインする。今回は継続して増配に取り組む企業、PBRの水準が低く、今後改善の余地が大きい高配当利回り企業を表にまとめてみた。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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3月8日(水)☆[概況/大引け]

インバウンド関連が買われ、不動産と建設も上昇

大引けの日経平均は135円高の2万8,444円、TOPIXは6ポイント高の2,051ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,238、下落銘柄数は521。出来高は11億677万株、売買代金は2兆7,202億円。
FRB議長が議会証言で、「入手されるデータ全体によってより迅速な引き締めが正当化されると示唆されるなら利上げペースを高める用意がある」と述べたため、今月のFOMCで0.5%の利上げや利上げの最終到達点がさらに高まる可能性が意識され、米国株は売られた。
だが、日経平均の下げは軽微ですぐに持ち直した。

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