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コラム2023年3月13日

【本日のマーケット】3月13日(月)

3月13(月)のマーケット                                                                   

3月10日の米国株式市場でNYダウは4日続落。連邦預金保険公社(FDIC)は10日、米銀行のシリコンバレーバンクが事業を停止し、預金を管理下に置いたと発表した。シリコンバレーバンクはSVBファイナンシャル・グループ傘下。取引先のテック企業から集めた資金で米国債や住宅ローン担保証券などを買っていたが、FRBの利上げで有価証券価格が下落し、含み損を抱えた。テック企業が預金を引き出すと、損失を抱えた有価証券を売らざるを得なくなり、信用不安につながり、8日に増資計画などを発表したが、信用不安から預金の引き出しが続き、10日に経営破綻した。チャールズ・シュワブやファースト・リパブリック・バンク、ウェスタン・アライアンス・バンコーポレーションといった銀行株が売られた。NYダウは前日比345ドル(1.07%)安の31,909ドル。ナスダックは続落。シグナチャー・バンクが大幅安となった。電子署名のドキュサインは第4四半期決算は好調だったものの、コスト削減分を研究開発に再投資しているという状況から短期的な業績は抑制されると受け止められ大幅安となった。NASDAQ総合指数は前日比199ポイント(1.76%)安の11,138。S&P500指数は前日比56ポイント(1.44%)安の3,861。

米国で銀行破綻が相次ぎ、リスク回避姿勢からほぼ全面安。銀行株主導で売られた。3月のFOMCで大幅利上げ観測が後退し円高となったため自動車株も安い。日本M&AセンターはMSCI指数の四半期ごとの見直しで除外が予想されていて、安値更新。銀行株は高配当利回り株だったが、金融システム不安から買いにくくなったため、資金が同じ高配当利回り株の海運株に向かった。円高を受け、ニトリが高い。

スタンダード市場では、GCジョイコが利益確保の売りに押され、SBI新生銀行やJトラストが安い。ケア21は第1四半期が赤字決算で急落。直近新規公開株のプライムストラテジーが軟調。東邦金属とマツモトは大幅続伸が継続。マスク着用緩和で化粧品関連の日本色材がストップ高。

グロース市場では、東京通信が大幅反落。エッジテクノロジーは業績下方修正で急落した。ブイチューバー関連のANYCOLORは安値更新となった。一方、AIチャットボットのインフォネットは大幅高が継続し、医療用細胞シートの開発を行っているセルシードはストップ高。

チャート上では、大きくギャップダウンとなり2万8000円割れ。一時、25日移動平均線(2万7,717円)を下抜けたが買戻しが入り、大引けでは回復。調整が色濃くなった。

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日本経済浮上への“最後のチャンス”
日本証券新聞3月14日(火)紙面1面TOP記事掲載

三井住友DSアセットマネジメント 宅森昭吉氏に聞く

今がたけなわWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の勝敗から桜の開花時期、ラニーニャ現象の影響、競馬の売上金額や自殺者数の推移に至るまで…。あらゆる「身近なデータ」を景気分析に取り入れて、実際に高い予測精度を保ってきたのが三井住友DSアセットマネジメントの宅森昭吉(たくもり・あきよし)チーフエコノミスト(写真)だ。“日本で最初のマーケットエコノミスト”としても知られるこの道40年の大ベテランだが、3月末で退社し、今後は「景気探検家」を名乗ってフリーで活動していくという。宅森氏に、これまでの歩みや長年の経験を踏まえての現在の経済環境などについて話を聞いた。

――エコノミスト人生の出発点は何か。

「三井銀行で3年間の支店営業を経て、1983年4月に研修生として日本経済研究センターに出向したことだ。銀行に戻った後も一貫して経済調査に取り組んできた」

――都銀で最初のマーケットエコノミストとか。

「当時のエコノミストは年間のGDP予想が基本だったが、顧客である機関投資家のニーズに応えてマネーサプライや貿易統計など毎週発表される多くの指標についても予想を始めた。銀行界には、出してすぐ外れる可能性のある予想を忌避するムードがあったが、三井は比較的開放的な社風であり、度量のある上司にも恵まれた」

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今日の市況概況
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3月13日(月)☆[概況/大引け]

米銀破綻を受け、銀行株が下落し、円高で自動車株も安い。海運は買われた。日経平均は終盤、下げ幅を縮めた

大引けの日経平均は311円安の2万7,832円、TOPIXは30ポイント安の2,000ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は171、下落銘柄数は1,639。出来高は14億7,769万株、売買代金は3兆1,285億円。
米国でスタートアップ企業向け融資を行う銀行のシリコンバレー銀行の経営破綻に続き、暗号資産(仮想通貨)関連の取引が多かったシグニチャー銀行も経営破綻した。
FRBは両銀行の預金を全額保護すると発表したが、リスク回避姿勢から東証プライム市場は銀行株主導で売られ、ほぼ全面安となった。
日経平均は前場に25日移動平均線(2万7,705円)を下回ったものの、終盤は下げ幅を縮めた。

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