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コラム2023年3月14日

【本日のマーケット】3月14日(火)

3月14(火)のマーケット                                                                   

3月13日の米国株式市場でNYダウは5日続落。シリコンバレーバンクとシグネチャー・バンクの経営破綻を受け、ファースト・リパブリック・バンクやトゥルイスト・ファイナンシャル、ウェスタン・アライアンス・バンコーポレーション、コメリカといった地銀株は大幅安となった。一方、ゴールドマン・サックスでは銀行システムへのストレスを受け、21日~22日開催のFOMCでは利上げを一時停止すると予想したため、金利が低下し、NYダウは一時330ドル高と反発した場面もあったが、終盤は再び軟化した。。NYダウは前日比90ドル(0.28%)安の31,819ドル。ナスダックは3日ぶりに反発。金利低下を受け、アップルやマイクロソフトやアマゾンが買われ、ナスダックは3日ぶりに反発した。NASDAQ総合指数は前日比49ポイント(0.45%)高の11,188。S&P500指数は前日比5ポイント(0.15%)安の3,855。

広範囲に下落し銀行株に対する売りが続いた。金融政策正常化が遅れると利ザヤ改善が期待しづらくなることや外債の含み損を警戒。米国は利下げを実施するという予想も浮上し、一時円高が加速したため、自動車と鉄鋼も安い。商社も下落。一方、ディフェンシブ株としてJR東が買われ、エーザイは米退役軍人保健局がアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、条件を満たした受益者の購入費用を負担方針で上昇。学情は第1四半期が88%増収で赤字縮小により買われた。米国利下げ観測でマキタが高い。

スタンダード市場では、核融合炉関連で前日まで3日連続ストップ高を演じた東邦金属が利益確保の売りで反落。化粧品関連の日本色材も大幅反落。DNAチップが大幅安となった。新東とソレキアはストップ高となり、北越メタルは業績予想と配当予想を引き上げたため急反発を演じた。

グロース市場では、セルシードとサイフューズ、インフォネットが大幅反落となり、エーアイは信用取引規制で大幅続落。ホテルや旅館向けの予約システムのtriplaは第1四半期が低水準でストップ安。ELEMENTSは6日ぶりに反発し、クラウド会計ソフトのフリーが高い。

チャート上では、連日で大きくギャップダウンとなり大陰線を引いた。酒田五法では「三空」となるが、底値圏での示現ではないため、自律反発も限られるところか。一目均衡表の雲の上限(2万7,120円)付近で下げ止まった格好だが、早晩に200日移動平均線(2万7,354円)を回復したいところ。

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日経平均 3日で1,401円安
日本証券新聞3月15日(水)紙面1面TOP記事掲載

米銀破綻ショックの背景と今後を読む

“米銀破綻ショック”の余波収まらず。14日も日経平均610.92円安。3~9日に「5日間で1,124.28円高」となりながら、直後の10~14日には「3日間で1,401.11円安」を強いられ、上昇分は帳消しとなった。これは、岸田首相誕生前後の2021年8~10月相場(「17日間で3,656.85円高」の直後から「14日間で3,141.23円安)のミニ版を見せられているような展開と言えようか。

シリコンバレーバンク(SVB)、シグネチャーバンクの相次ぐ破綻による直接的な影響自体は、「金融当局の迅速な対応によってシリコンバレー発の金融不安の火種は消された」(大和証券)とされる。急激な金利低下(10年債利回りが2日間で3.90%→3.57%)もあって、13日の米国株は落ち着きを取り戻している。

ただし、「リスク・オフに歯止めがかかっただけでリスク・オンに転じたわけではない。疑心暗鬼ムードが底流するなか、直前まで外国人の継続買いで買われてきた日本株に逆流が生じている。足元の先物売買急増が示す通り、久しぶりに投機筋の売り姿勢が目立つ」(大手証券)とされる。

SVB破綻はリスク管理の甘さなど個別事情によるものではあるが、急激な金利上昇の副作用としてみれば、今後も様々な形で表面化してくる可能性があり、保有債の含み損問題を抱える日本の地銀にとっても対岸の火事とは言い切れない面がある。かつて、リーマン・ショックの1年以上前から表面化してきたサブプライムローン問題が「影響は限定的」で済まされてきた経緯も浮かぶ。

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今日の市況概況
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3月14日(火)☆[概況/大引け]

米銀破綻を受け、銀行株が下落し、円高で自動車株も安い。海運は買われた。日経平均は終盤、下げ幅を縮めた

大引けの日経平均は311円安の2万7,832円、TOPIXは30ポイント安の2,000ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は171、下落銘柄数は1,639。出来高は14億7,769万株、売買代金は3兆1,285億円。
米国でスタートアップ企業向け融資を行う銀行のシリコンバレー銀行の経営破綻に続き、暗号資産(仮想通貨)関連の取引が多かったシグニチャー銀行も経営破綻した。
FRBは両銀行の預金を全額保護すると発表したが、リスク回避姿勢から東証プライム市場は銀行株主導で売られ、ほぼ全面安となった。
日経平均は前場に25日移動平均線(2万7,705円)を下回ったものの、終盤は下げ幅を縮めた。

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