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コラム2023年3月16日

【本日のマーケット】3月16日(木)

3月16(木)のマーケット                                                                   

3月15日の米国株式市場でNYダウは反落。欧州でクレディ・スイスが急落し、欧州株が売られたため、NYダウは一時725ドル安となった。
クレディ・スイスでは危機管理の不備や顧客情報の大規模な流出など不祥事が相次ぎ、利用者の資産引き出しがあった。14日に2021年と2022年の財務報告で内部管理に問題があり「重大な弱点がある」と発表した。15日には、クレディ・スイスの筆頭株主であるサウジアラビアのサウジ・ナショナル・バンクが、昨年クレディ・スイスの増資に応じ、ほぼ10%の株式を取得したが、今回の追加出資に応じると10%を超えてしまうため、規制の問題からできないと述べたことが報じられた。それを受け、クレディ・スイスは一時30%安となり、欧州各国では銀行株が軒並み安で、欧州各国の株価指数も大幅下落となった。NYダウは前日比280ドル(0.87%)安の31,874ドル。ナスダックではテスラは安いが、マイクロソフトとアルファベットは高い。NASDAQ総合指数は前日比5ポイント(0.05%)高の11,434。S&P500指数は前日比27ポイント(0.70%)安の3,891。

クレディ・スイスの経営不安を受け、日経平均は朝方596円安。その後、クレディ・スイスが中銀から資金調達へと報じられ、下げ幅を縮めたが、信用収縮による景気悪化が警戒され、2万7000円では戻りが抑制。銀行に加え、世界景気悪化懸念で鉄鋼と非鉄、商社が安い。他方、為替や海外金利などの影響が相対的に少ないNTTやZHDが買われた。韓国大統領が来日、岸田首相の会談では半導体分野で協力要請という観測からアドバンテストが高い。

スタンダード市場では、名前が共通というだけで前日まで5日連続ストップ高だった大谷工業が大幅反落。AbalanceやEインフィニティ、シーズメンも大幅反落。アクセスグループは2日連続ストップ高となり、ママ向け情報サイトのインタースペースは昨年来高値を更新した。

グロース市場では、コンサルティングのINTLOOPは第2四半期が第1四半期比38%営業減益でストップ安。パチンコ・パチスロ機向け映像のテクノロジーズは今期予想が失望されストップ安。ANYCOLORはプライム市場への変更申請で、スマレジは上方修正でストップ高。

チャート上では、短い上ヒゲと長い下ヒゲを伴う陽線。ボリンジャーバンドのマイナス2シグマ(2万6,847円)で切り返した。流石に売られ過ぎ水準であるため、目先は自律反発局面とみられる。

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注目記事 Pick up
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どうなる海外金融ショック!?
日本証券新聞3月17日(金)紙面1面TOP記事掲載

SVBの次は「クレディ・スイス」、その先は…

米銀SVB破綻ショックがスイスの大手銀行“クレディ・スイス危機”に飛び火。余波を受けた15日のニューヨークダウは一時725.58ドル安。16日の日経平均も596.56円安まで売られる場面があった。

前週後半から下げが加速しつつあったクレディ・スイス(CS)だが、筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンク(SNB)会長の「追加の出資要請には応じない」発言が報じられると15日のスイス市場で一気に24%安。米国上場のADR(米国預託証券)も一時3割を超える暴落となった。米国市場の引け際、同じSNBをイニシャルとするスイス国立銀行(中央銀行)の資金繰り支援表明を受けて引けは13.9%安にとどまったとはいえ、波紋が広がっている。CSによる14日の年次報告書も不安を高めた。昨年10~12月に37%減となった預金流出は「足元で落ち着きつつあるが、まだ続いている」と説明。企業規模は違えど、急激な預金流出で破綻に追い込まれた先の米銀2行のケースがオーバーラップしてくるためだ。そして、金融不安の根っこの部分に通底するのが世界で急速に進んだ金利上昇だろう。

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今日の市況概況
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3月16日(木)☆[概況/大引け]

クレディ・スイスの経営不安で金融株が売られ、鉄鋼や非鉄、海運、商社も安い。情報通信と半導体関連は上昇

大引けの日経平均は218円安の2万7,010円、TOPIXは23ポイント安の1,937ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は218、下落銘柄数は1,582。出来高は16億5,488万株、売買代金は3兆5,488億円。
米国の銀行破綻に続き、クレディ・スイスは、昨年出資した筆頭株主のサウジ国立銀行が追加出資を否定したと報じられたことで急落し、金融株への売りが再燃した。
日経平均は朝方、596円安の2万6,632円まで下落したが、クレディ・スイスがスイス国立銀行の資金供給策を使って最大500億スイスフラン(約7兆1,000億円)を調達する用意があると発表したことを受けて、下げ幅を縮めた。

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