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コラム2023年5月29日

【本日のマーケット】5月29日(月)

5月29(月)のマーケット                                                                   

5月26日の米国株式市場でNYダウは6日ぶりに反発。政府債務上限引き上げ交渉で合意に向け前進という見方に加えて、4月の耐久財受注の増加やミシガン大学が発表した5月の1年先の期待インフレ率が速報値から下方修正されたことから、メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の3連休を前に買い戻しも入った。企業向けのAI(人工知能)ソフトウェアのシースリー・エーアイが大幅高。NYダウは前日比328ドル(1.00%)高の33,093ドル。ナスダックは続伸して、昨年8月16日以来の高値となった。半導体のマーベル・テクノロジーは第1四半期決算がアナリスト予想を上回り、通期のAI(人工知能)関連の売上高が前年比2倍以上になるの見通しを示したことで急騰した。半導体のブロードコムも買われた。NASDAQ総合指数は前日比277ポイント(2.19%)高の12,975。S&P500指数は前日比54ポイント(1.30%)高の4,205。

米国債務上限問題の基本合意を受け広範囲に上昇。ただ、岸田首相の長男の官邸での忘年会への批判と公明党が東京で自民候補者に推薦を出さないことは、早期解散総選挙の可能性低下で、マイナス要因という見方から上げ幅縮小。ソフトバンクGと野村証券が目標株価を引き上げた総合商社が高く、メガバンクと海運も高い。新日本科学はジェフリーズが投資判断を引き上げた。レーザーテックやSCREENなど半導体関連の一角には利食い売り。

スタンダード市場では、Abalanceが5日ぶりに反発。大阪油化は精密蒸留・精製を手掛けているため、再生可能な航空燃料(SAF)関連と期待され大幅続伸。ベクターは太陽光発電所用地の売却でストップ高。DLEはグループ会社のW TOKYOが東証グロース市場上場決定で高い。

グロース市場では、株価の調整が続いていたシンバイオ製薬が安値圏から切り返し、エクサウィザーズは生成AI活用した情報分析機能の提供で大幅反発。T&Sは半導体工場の保守・運用を行っていることで買われた。松屋R&Dは6月末に1株を4株にする株式分割を発表し急騰した。

チャート上では、長めの上ヒゲを伴う陰線。再び、拡散するボリンジャーバンドのプラス2シグマ(3万1529円)に沿った動きとなったが、上値は抑えられた。

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外国人比率の高い出遅れ大型株に照準
日本証券新聞5月30日(火)紙面1面TOP記事掲載

止まらない日経平均 一時644円高

米債務上限問題の協議進展を受けた米株高や円安から日経平均は再び1990年7月以来の高値を更新。一時644.12円高となる場面もあった。日経平均はこれで昨年末から19.69%高。もっとも、同期間のTOPIXは14.21%高、スタンダード指数は7.90%高、グロース指数が0.66%高で、マザーズ指数は0.41%高に過ぎず、相場内容のいびつさは否めない。グロース、マザーズ両指数はさすがに5日ぶり反発に転じたとはいえ、26日には1月以来の安値に売られていた。極端に言えば、「大型株にあらざれば株にあらず」といった感じか。

直近開示の5月第3週まで外国人が現先合算で7週連続買い越し(累計5兆6,000億円台)となっているように、問答無用の外国人買いに半導体関連など特定の銘柄がひたすら買い上げられている側面も。米国市場におけるアップルやマイクロソフトを筆頭とするGAFAM人気ともオーバーラップされてくる。

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今日の市況概況
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5月29日(月)☆[概況/大引け]

317円高。米国債務超過回避の見方から朝方644円高。ソフトバンクGとメガバンク、商社と海運が高く、レーザーテックは反落

大引けの日経平均は317円高の3万1,233円、TOPIXは14ポイント高の2,160ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,136、下落銘柄数は603。出来高は11億9,414万株、売買代金は3兆5,095億円。
米国で債務上限の引き上げ交渉が基本合意したため、債務不履行が回避されるとの見方から、日経平均は朝方644円高の3万1,560円まで買われた。
だが、買い一巡後は上げ幅を縮めた。相場の上昇を牽引してきた半導体関連の一角に利食い売りが出たことや、株高要因と期待されてきた早期の衆議院の解散総選挙の可能性が低下したことが影を落とした。

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