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コラム2024年4月10日

【本日のマーケット】4月10日(水)

4月10(水)のマーケット                                                                   

4月10日に発表される3月の消費者物価指数の発表次第で、利下げ開始時期が遅れるという見方から、4月9日のNYダウは一時320ドル安となった。だが、債券市場では持ち高調整の買いが入り、金利が低下したため、NYダウは終盤下げ渋り、S&P500とナスダックは小幅高に戻した。ボーイングは第1四半期の納入が低水準だったことで売られた。鉱山企業のフリーポート・マクモランはBofAが「Buy」に引き上げたことで買われた。ITネットワーク機器のシスコシステムズはモルガン・スタンレーが「Overweight」で再開した。インテルは新型AI半導体「ガウディ3」を発表したことで買われたが、エヌビディアは競合の登場で下落した。NYダウは前日比9ドル(0.02%)安の38,883ドル。NASDAQ総合指数は前日比52ポイント(0.32%)高の16,306。S&P500指数は前日比7ポイント(0.14%)高の5,209。

日経平均は反落。米消費者物価の発表前と日銀総裁が円安による輸入物価上昇で基調物価に反映なら政策変更と述べたことも影響した。保険が売られ、医薬品が安く、商社が反落した。一方、マイクソフトが日本にデータセンター建設を発表したため、電力消費量拡大の観点から電力株が買われ、空調工事の高砂熱学と光ケーブルのフジクラ、データセンター向け電源システムの富士電機も物色された。データセンターのさくらインターネットは大幅高。

スタンダード市場では、放電精密が今期6割営業増益予想でストップ高。データセンターを運営しているさくらKCSがストップ高となり、鈴与シンワートが急騰した。ジェイ・イー・ティと東映アニメが売られた。東京個別指導学院は今期も減益が続く見通しを示したことで下落した。

グロース市場では、日米首脳会談で宇宙分野でも協力する見通しを示す公算でQPS研とispaceが買われた。LaboroAIが続伸。プラッツは中国ハイアールのグループ会社と医療介護用電動ベッドの合弁会社を設立を発表しストップ高。クオリプスとキャスター、海帆は安い。

チャート上では、十字足となる陰線。5日移動平均線(3万9493円)がサポートとなり、25日移動平均線(3万9733円)に頭を抑えられた格好。昨日の陽線の範囲内での値動きで膠着状態となった。

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注目記事 Pick up
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「データセンター」「生成AI」に物色集中
 日本証券新聞4月11日(木)紙面1面TOP記事掲載

マイクロソフトの巨額投資に沸く

米マイクロソフトが10日(日本時間)、AIおよびクラウド基盤の強化のため、日本のデータセンターに今後2年間で約4400億円の投資を行うと発表した。さらに今後3年間で非正規雇用を含む300万人を対象にリスキリングの機会を提供するとともに、同社として日本発となる研究拠点を新設し、サイバーセキュリティ分野において日本政府との連携を強化する。

これを受けて、データセンター事業を展開するさくらインターネット(3778・P)が大幅高となったほか、さくらケーシーエス(4761・S)がストップ高(300円高の1,699円)。マイクロソフト製品の導入に強みを持つ日本ビジネスシステムズ(5036・S)ブロードバンドタワー(3776・S)にも物色の矛先が向かった。

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今日の市況概況
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4月10日(水)☆[概況/大引け]

反落。植田総裁発言を警戒。マイクロソフトのデータセンター建設計画で関連銘柄が電力も含め物色された

大引けの日経平均は191円安の3万9,581円、TOPIXは11ポイント安の2,742ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は841、下落銘柄数は755。出来高は14億6,306万株、売買代金は3兆8,033億円。
日経平均は反落した。
今晩の米国で6月の利下げを有無を左右する可能性がある3月の消費者物価の発表を控えていることや、日銀の植田総裁が円安進行で輸入物価が大幅に上昇し、基調的物価が2%を超えて上昇するリスクが高まる場合、金融政策の変更も考える必要があるとの見解を示したことが警戒された。

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