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コラム2022年9月22日

【本日のマーケット】9月22日(木)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月22日(木)のマーケット                                                                   

9月21日の米国株式市場は続落。FOMCで3会合連続で0.75%の利上げを決定し、3.00%~3.25%とした。FOMCメンバーによる政策金利見通しの中央値は2022年末に4.4%(前回6月の見通し3.4%)、23年末4.6%(同3.8%)、24年末3.9%(同3.4%)だった。今年のFOMCは11月1日~2日、12月13日~14日の2回が残されているが、そのうち1回は0.75%の利上げが実施されることが示唆され、利下げは2024年まで示唆されなかった。金融引き締めによる景気悪化が警戒され、バンク・オブ・アメリカなどの金融株とビザなどの消費関連が売られ、株価下落による逆資産効果への不安から豪華客船の運航会社のカーニバルの下げも目立った。NYダウは前日比522ドル(1.70%)安の30,183。ナスダックではテスラやアップル、アマゾンが売られた。NASDAQ総合指数は前日比204ポイント(1.79%)安の11,220。S&P500指数は前日比66ポイント(1.71%)安の3,789。

米FOMCが3会合連続で0.75%の利上げを発表し、FOMCメンバーによる金利予測で来年の利下げがないことも示唆した。米国株が大幅続落となり、日経平均は一時2万7000円割れ。日銀決定会合はマイナス金利政策維持で円相場が一時24年ぶりの145円台。プライム市場では、ソフトバンクGや商船三井、リクルート、アステラス薬、第一生命などが売られた。一方、トヨタは円安と自社株買いの期間延長で上昇。メルカリとレノバが買われ、三菱重工も高い。

スタンダード市場では、日本オラクルが第1四半期が営業減益で売られた。湖北工業とソレキアが下落。フェローテックと田中化研が買われ、アイビーシーはIT障害ゼロを目指す2つの新機能を発表し高騰。クルーズは子会社が参画するゲームのアンバサダーにヒカル氏が就任で高い。

グロース市場は4日ぶりに反発。ANYCOLORが反発し、CANBASは大幅続伸。VALUENEXやTORICOが高い。新規公開株で保険代理店のFPパートナーは寄り後上値を伸ばした。一方SOSEIやPアンチエイジは売られ、eWeLLは続落。

日足チャート上では、ギャップダウンで一目均衡表の雲の下限を下抜けた。ローソク足は下ヒゲの長い陽線となっており、売られ過ぎから下値抵抗も。週足では陰線となり、26週移動平均線を割り込んだ。下ヒゲ部分で一目均衡表の雲の下限で踏み止まった格好。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。この数か月というもの、9月FOMCの決定に関してマーケットではあらゆる議論が交わされてきました。

世界中が見守る中で開催された今回のFOMCでは、FRBによって今年4回目の利上げが決定されました。これで3会合連続で0.75%の利上げとなったわけです。これでインフレが食い止められるかというと、まだすぐにはむずかしいでしょう。簡単ではありません。

それでも金利を引き上げて、景気動向が本当に深刻な問題になってくると、そうなると今度は株価の下落がFRBに本来のマーケットフレンドリーなスタンスを思い出させ、ハト派的なスタンスが急速に頭をもたげてきます。結果として株価の下値は支えられることになります。

秋相場以降も、上値はタカ派的なスタンスが頭を抑え、下値はハト派的な政策が急に浮上して株価を支えるという構図が続くように考えられます。そうして時間を稼いでいるうちに前年対比での物価の沈静を待つという局面が続きそうです。

悲観も楽観もせず、業績相場の枠組みの中で押し目買いに徹することが得策だと思います。

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注目記事 Pick up
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【ビッグイベント通過 底堅さ示す】
日本証券新聞9月26日(月)紙面1面TOP記事掲載 

24年ぶり1ドル=145円突破 やまびこ、ダイセルなど恩恵

円/ドル(1988年~)

寄り前に米FOMC(連邦公開市場委員会)、立会中には日銀金融政策決定会合とビッグイベントの相次いだ22日の東京市場。日銀会合の結果判明直後には24年ぶりの1ドル=145円突破となる円安展開も見られた。米国株急落を受けた日経平均は一時7月19日以来の2万7,000円割れまで売られた後、次第に下げ渋ったが、日中値幅241.89円と比較的小幅の値動きにとどまった。

何せ21日のニューヨークダウと言えば…。113.16ドル高で始まって、「0.75%利上げ」発表で296.82ドル安に急落、パウエル議長会見が始まると314.56ドル高にハネ上げながらも引けにかけて崩れ、522.45ドル安のほぼ安値引け――といった具合。投機筋主導の不安定な地合いにあり、22日引け後に英・スイス・トルコ・ノルウェー各国の金融会合も控えた3連休前の東京市場は、決め打ちの効きづらい膠着(こうちゃく)感の強い展開となった。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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9月22日(木)☆[概況/大引け] 

米FOMCを受けて一時2万7,000円割れ。日銀金融政策決定会合が作用し一時1ドル=145円台の円安

大引けの日経平均は159円安の2万7,153円、TOPIXは4ポイント安の1,916ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は626、下落銘柄数は1,105。出来高は11億4,475万株、売買代金は2兆6,518億円。
21日の米国FOMC(連邦公開市場委員会)が3会合連続で0.75%の利上げを発表し、FOMCメンバーによる政策金利予測では来年の利下げがないことも示唆された。
これを受けて、米国株が大幅続落となり、22日の日経平均は一時2万7,000円割れとなる場面もあった。

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