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IPO2023年9月13日

新規上場紹介 くすりの窓口 10月4日 グロース 処方箋予約サービスを提供

くすりの窓口(5592)が10月4日、グロースに新規上場する。

様々な業種の店舗のインターネット予約サービスを展開するEPARKの調剤薬局部門として、薬局の検索サイト/アプリ「EPARKくすりの窓口」を開始。その後、電子お薬手帳、独自の事業として自社開発した薬局不動在庫の売買プラットフォーム、医薬品共同仕入れなど、調剤薬局や個人ユーザー向けにサービスを拡大してきた。近年は医療機関や介護施設向けのシステム・サービスも展開し、「医・薬・介護・個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」としての機能拡充を図っている。

同社の主要顧客である調剤薬局は、業界再編の動きがこれまで以上に加速し、一層の経営効率化を求められる状況にある。また、コロナ禍を契機にオンライン服薬指導などの非対面型医療サービスへのニーズも高まり、同社のプラットフォームが必要とされる場面が増えつつある。今年1月には電子処方箋が解禁され、医療機関・薬局間の処方箋のやり取りが効率化されるだけでなく、服薬指導方法・薬の受け取り方が多様化されるようになった。

収益は各種サービス導入時に初期費用収入として得られる「ショット売上」と、月額利用料などの固定金額および処方薬受取予約売り上げや、共同仕入れサービスの手数料など利用料に応じて変動する金額として継続的に得られる「ストック売上」から成る。このうち「EPARKくすりの窓口」と電子お薬手帳アプリ「EPARKお薬手帳」を手掛けるメディア事業は、収益の一定割合をロイヤリティとしてEPARK社に支払っている。

電子お薬手帳アプリは直接的な収益はないが、同社の事業を個人ユーザーに知ってもらうための入り口のツールとなるほか、処方薬受取の予約がスムーズにできることから、「EPARKくすりの窓口」の利用促進・リピートにつながっている。利用者数は5月時点で累計400万人を突破。直近では“薬の受け取り方の多様化”を目指し、コンビニ受け取りサービスの実証実験などにも取り組んでいる。(SS)

概要

●事業内容=薬局・医療・介護向けのソリューションの提供
●代表者=堤幸治代表取締役社長
●設立=2004年9月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1,098万株(上場時)
●筆頭株主=NBSEヘルステック投資事業有限責任組合(上場前32.98%)
●公募株式数=180万株
●売出株式数=100万株(ほかにオーバーアロットメントで42万株)
●仮条件=9月14日に決定
●ブックビル期間=9月19日から25日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、岡三、大和、SMBC日興、みずほ、東海東京、アイザワ、岩井コスモ、極東、松井、むさし

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.3 6,489 815 67.82
2023.3 7,420 938 42.64
2024.3(予) 8,298 1,178 72.61
※単位100万円、1株利益は円

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