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IPO2022年7月4日

新規上場紹介 エアークローゼット 7月29日 グロース 提案型の洋服レンタルサービスを提供

エアークローゼット(9557)が7月29日、グロースに新規上場する。

主力の「airCloset」は、プロのスタイリストがユーザー1人1人の体型や好みに合わせて洋服をコーディネートし、配送、レンタルする月額課金制サービス。着用を終えた洋服は専用の返送法で同社委託先の倉庫に返却するが、返却期限はなくクリーニングも不要。返却を確認できた時点でまた次の洋服をユーザーに配送するというサイクルを繰り返している。また、気に入った洋服は購入も可能。

顧客は20~50歳代の女性と幅広く、特に30歳代後半から40歳代が中心。中でも働く女性が93.5%(3月時点)、子供を持つ女性が55.8%(4月時点)と、仕事や育児で自身の洋服選びの時間に悩む女性の利用が多い。また、月額会員のほかに、メールアドレスを登録してサービス関連情報を受け取ることができる無料会員という属性もある。無料会員はレンタルサービスの利用はできないが、同社が実施するセールなどで洋服を購入することができ、月額会員へ転換する可能性がある見込み客といえる。

サービスはサブスクリプション型で提供しており、ライトプランが月額6,800円、レギュラープランが9,800円、ライトプラスプランが1万2,800円。さらに、レギュラープランの2倍のレンタル機会を得られるダブルレンタルやアクセサリーをレンタル対象に追加できるオプション、スタイリストの指名や洋服のブランドの指定といったオプションもあり、アップセル・クロスセルによる収益機会の獲得が見込める。

また、レンタル商品の販売収入、レンタル提供が終了したアイテムを販売する「エコセール」、洋服の配送の際に行う企業広告のサンプリングや梱包資材へのデザイン広告などを請け負い広告収入も得ている。

「airCloset」のほか、ユーザーとスタイリストのコミュニケーションを通じて直接的に購入を促すことを目的としたサービスや、不動産大手エイブルとの協働によるファッションレンタルショップ、生活家電などのライフスタイル商材を取り扱う月額制レンタルモールなどを展開。ファッションレンタルで培った独自オペレーション、在庫管理ノウハウの強みは、循環型の物流基盤(プラットフォーム)として将来的に他社への展開も可能とみている。さらに長期的には、現在は別拠点にて運営している倉庫・クリーニング・メンテナンスの機能を同一拠点に配置した、倉庫一体型の物流体制を目指す。(SS)

概要

●事業内容=月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」の運営
●本社=東京都港区南青山3-1-31
●代表者=天沼聰代表取締役社長兼CEO
●設立=2014年7月
●上場前資本金=11億1,627万円
●発行済み株式数=810万9,000株(上場時)
●筆頭株主=天沼聰(上場前17.88%)
●公募株式数=73万3,000株
●売出株式数=13万6,700株(ほかにオーバーアロットメントで13万400株)
●仮条件=7月11日に決定
●ブックビル期間=7月12日から19日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、大和、SBI、三菱UFJモルガン・スタンレー、いちよし、岩井コスモ、岡三、東海東京、松井、マネックス、楽天

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.6 2,173 ▼419
2021.6 2,887 29
2022.6(予) 3,352 ▼65
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字

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