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IPO2021年10月29日

新規上場紹介 サイエンスアーツ 11月24日 マザーズ 就業現場の情報伝達媒体「Buddycom」事業を運営

サイエンスアーツ(4412)が11月24日、マザーズに新規上場する。

机に座らずに仕事の最前線で活躍するデスクレス・ワーカー同士をつなぐ、コミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」の開発・販売を手掛けている。

世界の労働人口のうちデスクレス・ワーカーの比率は80%を占めており、国内就業者についてもその比率は47%に上る。情報媒体が紙からデジタルコンテンツにシフトする中、同社が独自開発したBuddycomは鉄道や航空会社、総合スーパー、医療や介護施設、工場などの就業者間のコミュニケーションツールとして活用されている。

Buddycomはインターネットを介したクラウドサービスであるため、利用者は音声による意思疎通にとどまらず、画像や動画をやり取りすることができるほか、これらデータやコンテンツをデジタル化して蓄積することを可能にした。アナログ無線や公衆PHSサービス終了に伴い、これまで無線機やPHSで連絡を取り合っていた現場での活用も期待されている。

使い勝手の良さと機能性も優れている。Buddycomはスマホやタブレットなどネットに接続できる端末があれば、アプリにダウンロードするだけですぐに利用できる上、専用機器の購入や新規設備の設置といった初期費用が一切不要だ。災害やシステム障害発生に備えてシステムを二重化したほか、サーバーを日本、アジア、欧州、北米の4拠点で稼働している。

Buddycomはサブスクリプション型課金モデルを採用。利用者(ID)数に応じて定額の利用料を徴収することで安定的に収益を獲得している。契約期間は1カ月と1年の2種類。利用開始時に料金を一括受領する一方、売上高は利用月に合わせて分割して計上するため、売上高の増加よりキャッシュフロー増加が先行し、健全な財務状況を維持しやすいビジネスモデルとなっている。また、就業現場の最前線で不可欠なインフラとして継続利用できるサービスのため、獲得ID数ベースでの1カ月ごとの解約率は平均0.54%にとどまっている。

2022年8月期業績は、売上高4億1,400万円(前期比14.0%増)、経常損益は9,600万円赤字(同9,500万円赤字)を見込む。(NA)

概要

●事業内容=デスクレスワーカーをつなげるライブコミニュエケーシツール「buddycom」の開発・販売
●本社=東京都新宿区神楽坂4-1-1 オザワビル7階
●代表者=平岡秀一代表取締役社長
●設立=2003年9月
●上場前資本金=5000万円
●発行済み株式数=335万6,000株(上場時)
●筆頭株主=(株)平岡秀一事務所(上場前45.66%)
●公募株式数=20万株
●売出株式数=2万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が3万3,000株)
●仮条件=11月1日に決定
●ブックビル期間=11月4日から10日まで
●引受証券= 岡三(主幹事)、大和、SBI、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、岡地、マネックス、楽天、エイチ・エス、むさし

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.8 222 ▼92 ▼31.48 0
2021.8 365 ▼95 ▼31.38 0
2022.8(予) 414 ▼96 ▼30.26 0
※単位100万円、1株利益は円
▼は赤字

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