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IPO2022年6月6日

新規上場紹介 マイクロアド 6月29日 グロース 広告主・媒体社向けプラットフォームを運営

マイクロアド(9553)が6月29日、グロースに新規上場する。

サイバーエージェント(4751・P)の事業部からスピンアウトしたアドテクノロジー(インターネット広告関連システム)企業。広告主向け、媒体社向けプラットフォームをそれぞれ運営している。

データプラットフォーム事業として、データソリューションサービス、海外コンサルティングサービス、デジタルサイネージサービスを展開。これら3つのサービスは、労働集約的な「コンサルティング」と、プロダクト販売による収穫逓増型の「データプロダクト」の2つのビジネスモデルに分類され、売上総利益率は前者が約20%程度なのに対し、後者は約40%と高水準を維持している。なお、グループ全体の売上総利益に占めるデータプロダクトの割合は、今9月期第2四半期(2Q、21年10月~22年3月)で52%(前年同期は38%)まで拡大している。

足元ではデータ収集・分析の知見を活用し、企業のマーケティング基盤構築を支援するサービス「UNIVERSE(ユニバース)」へ注力している。UNIVERSEはデータプラットフォームである「UNIVERSE DATA PLATFORM」と、広告プラットフォームである「UNIVERSE Ads」から構成され、顧客企業へサービスを提供する際には、これらプラットフォームを組み合わせた製品を業界・業種ごとのプロダクトとして多数展開している。2Q末時点でプロダクトは17業種まで拡大。稼働アカウント数(発注件数)は前年同期比8%増の3,314件と順調に推移している。

海外コンサルティングサービスは、海外子会社各社(中国、台湾、ベトナム)が現地企業および進出済み日系企業に対し、プロモーション施策の立案や広告枠の買付け・運用、広告クリエイティブの制作といったサービスを提供している。台湾では独自のネイティブ広告プラットフォームの提供や、自社運営の訪日インバウンドWebメディアでのタイアップ広告などの独自サービスも行っており、今後も強化していく方針。

デジタルサイネージサービスでは、連結子会社のマイクロアドデジタルサイネージが「MONOLITHS(モノリス)」を通じた広告在庫をアドネットワーク化しており、これらの広告枠を広告主企業や広告代理店に販売している。MONOLITHSはデジタルサイネージに配信するコンテンツや広告の放映管理をオンラインで提供するシステムで、天気、気温などの外部データとの連携も可能。同システムを通じて広告配信可能なデジタルサイネージは、2Q末時点で13万面を超える規模に拡大している。(SS)

概要

●事業内容=データプラットフォーム事業
●本社=東京都渋谷区桜丘町20-1
●代表者=渡辺健太郎代表取締役社長
●設立=2007年7月
●上場前資本金=4億8,254万円
●発行済み株式数=892万1,000株(上場時)
●筆頭株主=サイバーエージェント(上場前57.45%)
●公募株式数=66万9,000株
●売出株式数=164万5,000株(ほかにオーバーアロットメントで34万7,100株)
●仮条件=6月9日に決定
●ブックビル期間=6月13日から17日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、大和、楽天、マネックス、松井、岩井コスモ、東海東京、アイザワ、極東、丸三、水戸、むさし

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.9 10,917 258 5.30
2021.9 11,671 153
2022.9(予) 12,228 510 15.50
※単位100万円、1株利益は円

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