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IPO2022年2月28日

新規上場紹介 メンタルヘルステクノロジーズ 3月28日 マザーズ 企業の「健康経営」を支援

メンタルヘルステクノロジーズ(9218)が3月28日、マザーズに新規上場する。

企業の「健康経営」に関するサービス、医学会や医師向けITソリューションを展開。主力はメンタルヘルスケアソリューション事業で、2020年12月期においてはグループ全体の売上高の8割弱を占めている。

従業員のメンタルヘルス対策を推進するクラウドサービス『ELPIS(エルピス)』を同社が開発し、子会社のAvenirが役務提供サービスとともに『産業医クラウド』の名称で顧客に提供している。従来産業医が行っていた業務を整理し、産業医にしかできない業務についてはAvenirと嘱託産業医サービス業務委託契約を結んだ産業医が役務提供を行う。

一方、それ以外の代替可能な業務は、保健師・看護師などの産業医以外の専門家やAvenirのスタッフ、またはエルピスに置き換えることによって、従業員のメンタルヘルスケアを従来よりも低コストで実施できるようになる。

産業医クラウドでは、1件当たり売上金額が大きく、MRR(月次経常収益)への貢献度が高いエンタープライズ(従業員1,000人以上、売上高月額20万円以上)の比率向上を目指す方針。さらに同社スタッフによるカウンセリングを実施することで、ニーズに即した役務提供、エルピスのサービスの追加が期待でき、長期契約による1顧客当たりの単価向上が見込まれる。エンタープライズは、産業医業務の「形式運用」からメンタルヘルスケア対応にかかる「課題解決型運用」への道を模索している先が多いという。

このほかに、同社はメディカルキャリア支援事業、デジタルマーケティング事業を展開しており、3事業のシナジー戦略が生かされている。前者は医師を医療機関に紹介する採用支援サービス、後者は医学会向けサービスやWebマーケティング支援サービスを行っている。

デジタルマーケティング事業では、創業以来実施している医学会向けサービスによって蓄積された医師のデータベースとWebマーケティングのノウハウを活用することで、メンタルヘルスソリューション事業、メディカルキャリア支援事業における成約確立の高い見込み顧客の開拓に結び付ける戦略をとっている。

また、メディカルキャリア支援事業でも、地方の医療機関と接触を深めることで、地方における産業医候補の医師情報を獲得し、地方の企業におけるメンタルヘルスソリューション事業の見込み顧客開拓につなげることを目指している。(SS)

概要

●事業内容=メンタルヘルスソリューション事業、メディカルキャリア支援事業、デジタルマーケティング事業
●本社=東京都港区赤坂3-16-11
●代表者=刀禰(とね)真之介代表取締役社長
●設立=2011年3月
●上場前資本金=4億5,970万円
●発行済み株式数=961万6,000株(上場時)
●筆頭株主=刀禰真之介(上場前37.31%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=119万8,800株(ほかにオーバーアロットメントで18万7,300株)
●仮条件=3月7日に決定
●ブックビル期間=3月9日から15日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、野村、SBI、東海東京、SMBC日興、マネックス、東洋、水戸、岩井コスモ、極東、楽天、松井

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.12 947 ▼147
2021.12 1453 136 18.12
2022.12(予) 2,027 303 26.70
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字

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