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IPO2022年10月5日

新規上場紹介 リンカーズ 10月26日 グロース ものづくり企業のオープンイノベーション支援

リンカーズ(5131)が10月26日、グロースに新規上場する。

同社はものづくり企業のビジネスマッチングプラットフォームを展開。サービスは「探索・マッチング」「リサーチ」「その他」の3つに大きく分けられる。

「探索・マッチング」では、技術探索サービス「Linkers Sourcing」をはじめ、モノづくり企業の研究から開発、そして量産に至るまでの各プロセスにおける課題をワンストップで解決するサービス群がそろっている。このうち「Linkers Sourcing」、用途開拓サービス「Linkers Marketing」は案件探索時に基本利用料金が、面談や成約に至った場合に成果報酬が、それぞれ収益として発生するビジネスモデル。

さらに、営業支援ツールとビジネスマッチング管理ツールの両面を併せ持つマッチングプラットフォーム「LFB」は、金融機関向け(Linkers for BANK)と事業会社向け(Linkers for Business)に展開。これらはシステム導入時に導入支援料、サービス利用開始で月額利用料が収益として発生する。また、サプライヤー探索などで発注企業・受注企業の調達支援を行う「Linkers Trading」は、取引高に応じた手数料を計上する場合と、製品などの仕入れ・販売を計上する場合があり、それぞれ納品などの役務完了時に収益が発生する。

「リサーチ」に該当するのは「Linkers Research」。開発段階における技術ニーズ・シーズを調査し、その企業が取り組むべき技術テーマや課題を顕在化するサービスとなっており、成果物の検収時にそれぞれの契約額に基づき収益が発生する。

各専門分野に精通した200人超(7月末現在)のリサーチャーを抱え、専門家視点で重要な技術情報の目利きを行い、統一化された粒度で技術情報を整理する分業体制を構築することで、調査成果物の品質管理とプロジェクト管理を両立している。なお、ここで作成されたレポートなどを簡単に社内で共有できるWebアプリも手掛けている。

「その他」では、企業が保有する技術やサービスのプロモーション活動などを支援する集客型のイベント運営サービス「TechMesse Academy」を展開。セミナーなどのイベント支援の完了時に、その支援内容に応じて契約締結した契約額に基づいて収益が発生する。

足元では、金融機関向けLFBの累計導入機関数が27機関まで伸長、事業会社向けも新たに2機関に導入されるなど、ストック収益基盤が拡大しつつある。また、政府によるカーボンニュートラルなどのテーマに対するマルチクライアントリサーチの強い引き合いにも牽引され、調達支援サービスが好調に推移している。今7月期業績は売上高21億9,200万円(前期比55.2%増)、営業利益1億6,900万円(同2.6倍)を計画。(SS)

概要

●事業内容=ものづくり領域におけるビジネスマッチングサービス、リサーチコンサルティングの提供
●本社=東京都文京区後楽2-3-21
●代表者=前田佳宏代表取締役社長
●設立=2011年9月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1,323万6,000株(上場時)
●筆頭株主=前田佳宏(上場前22.74%)
●公募株式数=96万6,000株
●売出株式数=146万5,000株(ほかにオーバーアロットメントで36万4,600株)
●仮条件=10月7日に決定
●ブックビル期間=10月11日から17日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、みずほ、岩井コスモ、極東、松井、水戸

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2021.7 1,419 252 14.94
2022.7 1,412 63 3.99
2023.7(予) 2,192 158 11.55
※単位100万円、1株利益は円、22.7は実績・未監査

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