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IPO2020年10月8日

新規上場紹介 Retty 10月30日 マザーズ グルメプラットフォームを運営

Retty(7356)が10月30日、マザーズに新規上場する。

グルメプラットフォーム「Retty」を運営している。「Retty」の特徴は、①実名型、②点数評価のないおすすめ口コミ、③「ヒト」から探す――の3つ。

インターネットメディアにおいて情報の信頼性が求められており、それは飲食においても同じ。「Retty」では、ユーザーの実名に基づく飲食店おすすめ口コミ情報および全国の飲食店情報などを掲載している。実名型のサービスとなっているため口コミ情報の信頼性が高い。また、趣味嗜好が合うユーザー同士で情報提供ができるSNS(交流サイト)機能を組み込んでいる。点数評価では実現できないおすすめ情報が掲載されており、飲食店側も「Retty」を受け入れやすい仕様となっている。

「Retty」を通じたオンラインでの販促を提供することで、契約した飲食店から毎月定額のサービス利用料収入を得ている。契約している飲食店に対しては、「Retty」で上位に表示される仕組みや店舗の広告を掲載するサービスを提供するほか、飲食店を訪れたことがあるユーザーなど多種にわたるユーザー情報を管理できる顧客管理システムを提供している。

ユーザーに対しては最適化された飲食店情報を、契約した飲食店については二次集客、三次集客につながる販促ツールを提供することで飲食業界の課題解決に貢献するとの想いを込めて、このサービスをFRM(Fun Relationship Management)と名付けている。2019年9月期では、このFRMサービスが売上高の57.8%を占め、残りの42.2%が広告コンテンツサービス。その中の広告ソリューションは「Retty」の利用者を飲食店以外の顧客に送客するサービス。また、コンテンツソリューションは蓄積したコンテンツをデータベースである「Food Data Platform」としてクラインアントに継続的に提供。月額の利用料を得ている。クライアントは飲食業以外の化粧品業界、アパレル業界、旅行業、不動産業と幅広い。

「Retty」の月間利用者数は順調な伸びを見せていた。ただ、新型コロナの影響で月間利用者は減少している。5月は新型コロナの影響で減少したが、緊急事態宣言が発令されて最も影響の大きかった4月の2,445万人から増加に転じており、8月末時点で4,393万人(前年同月比3.9%増)まで増加している。

20年9月期業績は、売上高22億1,300万円(前期比2.4%減)、経常損益は2億8,200万円の赤字(前期は9,900万円の黒字)の予想。FRMサービスの契約店舗数(有料店舗数)は、20年9月期末で9,733店舗(19年9月期末は7,868店舗)と増加を見込み、20年9月期の売上高は15億200万円(前期比14.5%増)を見込む。広告コンテンツサービスの売上高はビジネスポートフォリオの整理と新型コロナの影響が大きく、7億1,000万円(同25.7%減)を見込んでいる。

概要

●事業内容=グルメプラットフォーム「Retty」の運営など
●本社=東京都港区三田1-4-1 住友不動産麻布十番ビル3F
●代表者=武田和也代表取締役社長
●設立=2010年11月
●上場前資本金=9,500万円
●発行済み株式数=1,081万2,504株(上場時)
●筆頭株主=武田和也(上場前29.4%)
●公募株式数=20万株
●売出株式数=461万8,600株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が72万2,700株)
●仮条件=10月13日に決定
●ブックビル期間=10月15日から21日まで
引受証券=大和、SMBC日興(共同主幹事)、SBI、野村、みずほ、岩井コスモ、いちよし、エース

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.9 1,690 ▼221 ▼24.66 0
2019.9 2,268 99 16.68 0
2020.9(予) 2,213 ▼282 ▼34.1 0
※単位100万円、1株利益は円
▼は赤字

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