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コラム2019年10月11日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.294 アニメ産業、海外市場が成長けん引

この10月から新クールのアニメが放送されているのですが、これが個人的にとても粒ぞろい。テレビ東京(9413)の「七つの大罪 神々の逆鱗」や、日本テレビ(9404)の「ちはやふる3」「僕のヒーローアカデミア4期」、フジテレビ(フジ・メディアHD、4676)の「PSYCHO―PASS 3」など、各局に大型人気作品がそろい録画予約をする時点から高まっていました。

幼少期は夕食時の19時台に放送されるアニメを楽しみにしていましたが、時代とともに、ゴールデンタイムでの放送の減少、成人向け深夜枠放送の増加、製作委員会方式の普及、ポケットモンスターを代表とするメディアミックス戦略の台頭など、アニメを取り巻く環境にもさまざまな変化が起こってきました。

そんな中で、2017年アニメ産業市場は2兆1,527億円(前年比108.0%)と初の2兆円を突破。中でも海外売り上げが過去3年間で3倍以上の9,487億円(前年比129.6%)と大きく伸び、国内外の売り上げ逆転が見えてきました。海外における日本アニメ需要の増加はもちろん、スマホや動画配信サービスの普及による寄与も大きく、最近では世界同時配信も珍しくなくなりました。実際来日した友人が、私より日本の最新アニメに詳しいということもしばしば。

昨年にはフジテレビに新たな深夜アニメ枠「+Ultra」が設置。コンセプトを「海外にアニメカルチャーを広げたい」とし、制作の時点でグローバルな視点を意識し高品質・世界基準のアニメを作成、放送後すぐにNETFLIXで全話独占配信しています。

各局動画配信サービスと連携し本格的に海外市場に乗り出したジャパニメーション。テレビ離れが叫ばれる昨今、どの局の、どのアニメが、作品として、またビジネスとしてのバランスをとり、海外展開の成功をつかむのか、推しのアニメを応援しつつ注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

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