GO(581A・G)が6月16日、グロース市場に新規上場した。タクシー配車アプリ最大手。初値は公開価格を21.2%上回る2,910円。上場当日の記者会見で、中島宏代表取締役社長が語った内容のポイントは次の通り。
利用率は70%……タクシーの配車アプリを中心に、車両の中の広告や決済といったビジネスに加えて、物流や自動運転の取り組みなどモビリティー関連のサービスをしている。多くのタクシー会社と連携し、多くのお客さまにとって利便性の高い配車アプリ。累計3,500万ダウンロードと日本で最もダウンロードされている配車アプリで、47都道府県全てで利用できる。3大都府県のGO提携タクシー車両数は65%、配車アプリを利用した人の中の利用率は70%に上る。
タクシー数と客数の多さが相乗効果に……提携しているタクシー数が多いため、お客さまからするとマッチングしやすく早く来るメリットがあって、多く使っていただける。タクシー会社や乗務員からすると1台当たりの売り上げが非常に高くなりやすく、相乗効果が働いているのが強み。また、お客さまからの認知度も高い。2020年は海外のアプリに大きく負けていたが、集中的なマーケティングを展開し、現在では圧倒的に高い認知度となっている。まだ配車アプリを使っていないお客さまも、一番最初にGOを思い浮かべるので非常に競争優勢が高い。
日本のアプリ化率の低さは成長余地……日本は海外に比べるとまだまだアプリ化率が非常に低い。諸外国では70~90%だが、日本は今年5月時点で26%しかない。ただ、GOにとっては今後の大きな成長余地と捉えている。また、新規事業としてEV(電気自動車)充電サービスの提供、自動運転の取り組み、物流領域への展開をしている。自動運転に関しては世界でも第一人者の米Waymo、日本交通と東京で実証を進めており、非常に順調にいっている。良い顧客体験、より満足いただけるサービスをお客さまに提供し、日本にしっかりアプリを根付かせていくとともに1実車当たりの売上高を上げていく。この2つがしっかり働いて、持続的な成長を目指す。
3層で強みを構築……当社の強みは多層的に構築されており、強い競争優位性は揺るがない。まず1層目はタクシー提携台数。お客さまとのマッチング率、マッチングした車両の1分でも早い到着には、台数の多さが効いてくるので、ここは強固で揺るがない競争優位性。2層目はユーザー認知度。競合も積極的な展開をしているが、一度、強固なユーザー認知度を獲得すると、先行優位性がある。既に6年以上、統合する前を踏まえると10年以上、グローバルプレーヤーと戦ってきている。3層目の強みはユーザー数が非常に多いこと。提携するタクシー、自動車産業にとっては非常に重要。他社がいろいろなデータを示しているようだが、われわれの認識としてはシェア70%だ。(共同通信とのインタビューで米ウーバーの社長が4月にGOを上回ったと話しているが)、ウーバーさんがいったい何の数字を持っているのか、はなはだ疑問だ。競合はグローバルで非常に時価総額の大きな企業が何社もあるが、市場全体を見渡すと、北米はウーバー、中国はDiDiなど地域地域でそれぞれ勝っている企業が分かれている。日本ではGOが競合よりもうまくローカライズを成し遂げた。日本のマーケットは中国、米国に次ぐ世界3番目で、ここでしっかり勝てることには非常に大きな価値がある。これまで通り先行優位性および多層的な強みを生かして、効率的に日本マーケットで戦っていく。
自動運転の成功事例育成へ注力……自動運転に関しては、システムそのものに関しては少なくとも1兆円、2兆円の投資が必要となり、そこはGOの土俵ではない。土俵は引き続きタクシーとお客さまのマッチング。タクシー会社、自動運転システムの提供者との提携関係が非常に大事なので、まずWaymoと連携して、日本でしっかりしていく。事業のパッケージを作り、成功事例を育てるところまでは積極的にリードしたい。ライドシェアについては、現在、日本で1万人が稼働しており、当社としてはしっかりと規制が緩和されて実施可能なことに、非常に積極的に取り組みたいとのスタンス。1万人のうち8,000人がGOに登録している。これはドライバーとして当然で、一番お客さまの多い、売り上げがあるところに集まってくる。ただ、タクシー不足は既に解消されている地域は多い。
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