TOP  NSJアップデート  IPO  ☆新規上場紹介 Fringe81 ネット広告の「キワ」を開拓
IPO2017年5月26日

☆新規上場紹介 Fringe81 ネット広告の「キワ」を開拓

※→IPOカレンダー2017/→新規上場紹介/→ブックビル大作戦・IPO診断・IPO社長会見

Fringe81(ふりんじはちいち、6550)が6月27日、マザーズにIPO(新規上場)する。

インターネット広告領域で事業を展開する同社。ソフトバンク(9984)で「Yahoo!動画」を立ち上げたり、インターネットを活用したマーケティング支援を手掛けるネットイヤーグループ(3622・東マ)の創業に携わった田中弦氏が、2005年に創業した。当初は田中氏の勤務先だったネットエイジグループ(現ユナイテッド、2497・東マ)の100%子会社だったが、13年にMBO(経営陣の参加する企業買収)により独立している。

特徴はワンストップ型であること。インターネット広告については、配信の仕組みを構築する「システム開発」、広告枠を買い付けて企業に販売する「代理店業務」など複数の事業が存在するが、同社はこれらすべてに一括対応が可能な体制をもつ。

背景には高い技術力がある。例えば、広告をメディアや広告主ではない第三者のサーバーから配信することで効果を正しく測定する「第三者配信」、広告を表示するためウェブサイト内に複数埋め込まれたタグを監視し続けることでトラブルを防止したり、表示を高速化したりする「タグマネジメント」など、これまで多数のサービスを独自開発してきた。そもそも同社は05年の創業事業でもあるRSS広告(ウェブサイトなどの更新情報とともに表示する広告)を日本で初めて開発し、現在も国内主要メディアの8割以上と提携することから、業界内では高い知名度を誇る。

社名のFringeは「際」の英訳。「限界を超えた」「前衛的な」などの意味を持ち、先端的な事業領域で新たなニーズ、つまりは「キワ」事業を複数発掘することで成長を続けていくとの想いが込められている。ちなみに「81」は国際電話の際に付ける日本の国番号に由来する。

概 要
事業内容インターネット広告配信プラットフォーム(アドネットワーク)などのサービス開発から広告主のマーケティング支援サービスの提供、ならびにHR(ヒューマン・リソース)テック領域などにおけるウェブサービスの提供など
本社東京都港区港区六本木6-10-1
代表者田中弦
設立2012年11月15日
上場前資本金3億3,491万円
発行済株式数(上場時)2,404,300株(上場時)
筆頭株主田中弦(上場前49.8%)
公募株式数108,800株
売出株式数15万1,300株(オーバーアロットメント39,000株)
初値6,060円(2.3倍)
公開価格2,600円(6/15)
ブックビル仮条件2,400円~2,600円(6/6)
ブックビル期間6月8日〜14日
引受証券野村(主幹事)、みずほ、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、マネックス、岩井コスモ
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2016/34,519百万円-54百万円―円-円
2017/34,721百万円88百万円36.80円-円
2018/3(予想)5,873百万円293百万円84.13円-円

[本紙5月29日付2面]

関連記事