8月3日（火）のマーケット                                                                   

前日の米国株式市場でNYダウは続落。バイデン政権のファウチ首席医療顧問が1日に、米国で新型コロナウイルスの感染が拡大しても「ロックダウンはしない」との考えを示したことを受けて、序盤は反発したが、買い一巡後伸び悩み、終盤は下落に転じた。7月のISM製造業景況感指数は59.5と2カ月連続で鈍化し、市場予想の60.8も下回ったことも不安視された。NYダウは97ドル（0.28%）安の34,838ドル。ナスダックは反発。終盤にかけては伸び悩みとなった。テスラとAMDが買われ、モデルナとフェイスブックは安い。ナスダック総合指数は前日比8ポイント(0.06％)高の14,681ポイント。S＆P500指数は前日比8ポイント(0.18％)安の4,387。

本日の東京市場は、米国市場の下落を受け反落スタート。前場には288円安の2万7,492円まで下落する場面も見られたが、2万7,500円水準では下値抵抗を見せ底堅く推移。海運株を中心に好業績銘柄が物色されて、徐々に下げ幅を縮めた。大引けの日経平均は139円安の2万7,641円。売買代金は2兆1,364億円。TOPIXは8ポイント安の1,931ポイント。

新興市場はまちまちの展開。JASDAQ平均は小幅続伸。政府が新型コロナで重症患者以外は自宅療養に変更したため、星医療酸器とフクダ電子が買われた。リチウムイオン電池向け正極材料の田中化研は第１四半期営業黒字回復でストップ高。対して、テクノホライゾンは５日続落。マザーズ指数は小幅反落。弁護士ドットコムとロゼッタが３日続落。一方で、卓球の伊藤美誠選手が使用している磁気ネックレスのコラントッテが再び買われた。日本電解やラキール、ベイシスが大幅高。

チャート上では上下にヒゲを伴う陽線。昨日のローソク足の実体線の中での動きとなっており、方向感のない動き。かろうじて5日移動平均線（2万7,614円）の上に浮上。

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【日米で広がる「ワニの口」】
日本証券新聞8月4日（水）紙面1面TOP記事掲載

ニッセイ基礎研・井出真吾氏は年末株価格差縮小を提唱

どんどん開く“ワニの口”…。通常なら、膨らむ歳出と伸び悩む税収の折れ線グラフを「あごの外れかかったワニ」に見立てて財政破綻に警鐘を鳴らすお決まりの表現だが、これがちょうど昨今の日米株価にも当てはまるのはチャートの示す通りだ。(ドルと円の単位は違えど)ニューヨークダウと日経平均の絶対値の差は前週末(7月末)に過去最大の「7,651.88」を記録した。日経平均が高値を付けた2月16日の「1,055円」からわずか半年足らずでのこと。この間の日本株の強烈なアンダーパフォームを物語るが、2日付で「株価の日米格差は縮小へ ワニの口は年内に閉じる」とのレポートを発行したのがニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストだ。