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コラム2022年11月29日

【本日のマーケット】11月29日(火)

11月29(火)のマーケット                                                                   

11月28日の米国株式市場は下落。中国で「ゼロコロナ」政策に対する抗議が広がっていることや、米国ではFRB高官の発言が警戒された。NY連銀のウィリアムズ総裁はインフレ抑制のため、一段の金融引き締めの必要性を指摘したが、その結果、失業率は来年末には4.5%~5.0%に上昇する可能性が高いと予想した。セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレを制御し目標の2%に向け低下させるために、政策金利をさらにかなり引き上げ、来年および2024年にかけその水準で維持する必要があるという認識を示した。中国の景気悪化観測で需要減退懸念からNY原油先物は年初来安値となっていたが、値ごろ感からの買いで反発した。だが、エクソンモービルやシェブロンなどの石油株は安い。ホームデポやディズニー、バンク・オブ・アメリカが下落。ショッピファイは買われた。NYダウは前日比497ドル(1.45%)安の33,849ドル。ナスダックではアップルやマイクロソフト、エヌビディアが売られたが、中国のEコマース企業のピンドュオドュオは大幅高となった。NASDAQ総合指数は前日比176ポイント(1.58%)安の11,049。S&P500指数は前日比62ポイント(1.54%)安の3,963。

中国でゼロコロナ政策への抗議行動が拡大したことや米地区連総裁のタカ派発言で米国株が下落したため、日経平均は3日続落。プライム市場では、エーザイはアルツハイマー病治療薬の治験で2例目の死者と報じられ下落。ホンダの中国武漢の工場がゼロコロナ政策の影響で稼働停止となり部品メーカーも売られた。一方、日医工は大幅続伸となり、ベクトルはSBI証券が新規に「買い」で急騰。テラスカイは大和証券が「テンバガー候補」の1つに取り上げ続伸。

スタンダード市場では、アルメディオが利食い売りで大幅安となり、ティムコは反落。タカトリが売られた。イクヨはアパテックモーターズとの業務提携発表で中国でのEVメーカーの取引拡大期待から3日連続ストップ高となった。新東は株式分割発表でストップ高。大木ヘルスケアが高い。

グロース指数は小幅高。イオレはオンラインゲームNFTの日本販売代理店の新規事業で2日連続ストップ高。マイクロ波化学が再び高騰となり、Waqooが続伸。半面、バンクオブイノベは3日続落となり、アミタは5日ぶりに反落。EDPは信用取引規制で下落。

チャート上では、長い下ヒゲを伴う陽線。5日移動平均線を下抜けたが、節目の2万8000円台で踏み止まった。ここで踏ん張れるか正念場となる。

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「キンプリ」で読む日本経済 大和証券 末廣徹チーフエコノミストに聞く
日本証券新聞11月30日(水)紙面1面TOP記事掲載

アベノミクス“負の側面”に向き合う

今月4日、メンバー3名の脱退発表で話題を席巻したジャニーズ系アイドル「キンプリ」(King&Prince)に、累計発行部数1,800万部突破の超人気マンガ「チェンソーマン」…。正攻法の経済分析の傍らで、世相をとらえた鋭い切り口の論評にも定評を持つのが大和証券の末廣徹チーフエコノミスト(写真)だ。今回は国際金融・経済情勢などを離れて、「キンプリ」と「チェンソーマン」の映し出す日本経済の実相と今後について話を聞いた。

――14日付レポートは「キンプリ脱退問題と『悪い円安』は無関係とは言えない理由」というもの。脱退問題の背景は「海外進出に対するメンバーの温度差」で、「自分の年齢と向き合った時に海外で活躍できるグループを目指すのはもう遅いなと感じ、目標を失った」との発言が伝えられるが、円安の追い風を生かし切れない日本経済に通じるということか。

「一時期と比べて海外に出ていく機運が失われた業種が多い。企業が円安を好機とすることができなくなっている可能性がある。ここまで円安が進むと分かっていれば対応も変わっただろうが」

――アベノミクス政策の円安誘導で“ぬるま湯”状態が続いたことも危機感を失わせたのでは。

「そうした側面もあろうかとは思うが、一概には言えない。むしろ、海外進出に積極的な韓国などとは違って、ある程度の規模を持った内需の存在が海外指向を弱める背景になったとみている。その結果、グローバル競争に負ける産業がたくさん出てきてしまった」

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今日の市況概況
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11月29日(火)☆[概況/大引け]

3日続落。エーザイが売られ、ホンダの中国武漢工場の稼働停止も響いた

大引けの日経平均は134円安の2万8,027円、TOPIXは11ポイント安の1,992ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は509、下落銘柄数は1,248。出来高は11億5,665万株、売買代金は2兆7,238億円。
中国でゼロコロナ政策への抗議行動が拡大したことや米地区連総裁のタカ派発言で米国株が下落したため、日経平均は3日続落となった。

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