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コラム2024年3月15日

【本日のマーケット】3月15日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

3月15日(金)のマーケット                                                                   

3月14日の米国株式市場でNYダウは反落、ナスダックは続落。2月の生産者物価指数は前年同月比1.6%上昇と市場予想の1.2%上昇を上回ったため、金利が上昇した。2月の小売売上高は前月比0.6%増と市場予想の0.8%増を下回った。NY証券取引所では電力関連のカミンズが売られ、ディスカウントストアのダラーゼネラルは決算を発表し材料出尽くし感から下落した。スポーツ用品のディックスは決算が好感された。NYダウは前日比137ドル(0.35%)安の38,905ドル。ナスダックではエヌビディアが続落。テスラはUBSが「Neutral」継続だが、目標株価と納車台数予想を引き下げた。一方、マイクロソフト(ナスダック上場でNYダウ採用)はセキュリティー対策のAIチャットボットを発表したことで買われた。NASDAQ総合指数は前日比49ポイント(0.30%)安の16,128。S&P500指数は前日比14ポイント(0.29%)安の5,150。

米エヌビディア続落の流れを引き継ぎ、東京エレクやアドバンテストも続落で日経平均は反落した。ただし、TOPIXは小じっかり。斎藤経済産業相が来週前半に新潟県知事に原発再稼働への地元同意を求める方向と報じられ、東電が大幅続伸。石油関連が続伸し、大手商社も高い。資産効果への期待で不動産が堅調。EVで協業するホンダと日産が続伸。半面、ANYCOLORは11~1月期が営業減益で急落した。Wスコープは減益決算でストップ安。

スタンダード市場では、住石HDが大幅安。AI関連のPKSHAは3日続落。暗号資産関連のクシムは第1四半期が赤字決算で売られた。太陽光パネル製造のAbalanceは上期好決算でストップ高。エヌリンクスは業務提携を発表しストップ高。ラーメンチェーンの魁力屋が買われた。

グロース市場では、集客支援のMacbeePが業績上方修正したが材料出尽くし感から急落した。AI関連のLaboroAIとKudanは大幅続落。ブレインズは上期営業黒字転換でストップ高。デリバリコンサルは上期好決算でストップ高。DX支援のアジアクエストがストップ高。

日足チャート上では、上ヒゲを伴う陽線。今週は連日で25日移動平均線の攻防となったが、わずかに下回って週末を迎えた。終値で25日移動平均線を割り込んだのは昨年12月22日以来のこと。週足では、ギャップダウンとなり長めの下ヒゲを伴う陰線。13週移動平均線(3万6634円)は未だ下方に位置している。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均が4万円の大台に乗せて2週間が経過しました。さらなる上値への期待も強いのですが、さすがに少し調整色が強まってきたように見えます。

テクニカル的に見れば、週足ベースのRSI(相対力指数)は直近ピーク値で93%を越えました。この指標が85%を超えたのは過去10年間で3回しかありません。今回で4回目です。

「過去3回」とは、2017年12月第1週、2020年1月第2週、2023年6月第3週ですが、いずれも日経平均は大きく上昇した後に、そこから▲10~20%の価格調整に入りました。日柄的にも長い時で半年以上にわたって保ち合いレンジを形成しています。

今回もある程度の調整が起こり得ると見た方がよさそうです。その方が先行きの一段高にも期待がもてます。「会社四季報」の最新号も発売されることですし、業績面の再チェックの好機ととらえたいと思います。

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注目記事 Pick up
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【どうなる日銀会合 政策変更への対処は
日本証券新聞3月18日(月)紙面1面TOP記事掲載 

2日目(19日)騰落がその後の展開を決める!?

18~19日に日銀金融政策決定会合、19~20日に米FOMC(連邦公開市場委員会)と日米金融イベントを控えた週末とあって、様子見気分漂う展開。「驚きの春闘賃上げ率」(第一生命経済研究所)を受けての日銀会合では政策変更(金融引き締め)を読む声が日増しに高まっているが、相場的な動揺は限られる。15日も東エレク1銘柄で日経平均を180円以上押し下げたことを踏まえれば、米国株安に抗しての頑強さも指摘されるところか。

13日のブルームバーグ「日銀がETF新規購入の完全停止を検討」報道に続いて、14日午後10時過ぎには時事通信が「マイナス金利解除の方向で調整に入った」「YCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)撤廃を含めて検討」などと報じた。ちなみに、日銀サイトにもある“ブラックアウト・ルール”に従えば、これは少々問題あり。会合2営業日前(14日)から関係者の対外発言を禁じているためだ。とはいえ、植田和男総裁就任後の会合で大きめな政策変更のあった2回についても、昨年7月は会合2日目の午前2時過ぎ、10月は会合初日の午後11時に、多分にリークめいた観測報道が流れた経緯があり、「政界方面から漏れているのでは…」といった声も聞かれたものだ。

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今日の市況概況
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3月15日(金)☆[概況/大引け] 

半導体関連が続落で日経平均は反落したが、TOPIXは小じっかり

大引けの日経平均は99円安の3万8,707円、TOPIXは9ポイント高の2,670ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は978、下落銘柄数は632。出来高は23億6,898万株、売買代金は5兆7,934億円。
米国エヌビディア続落の流れを引き継ぎ、東京エレクトロンやアドバンテストも続落となり、日経平均は反落した。
ただし、TOPIXは小じっかりだった。
大和証券では、本日は半年前のTOPIXザラ場高値9月15日(終値高値は19日)の信用期日で、7月3日高値の日経平均が年初から上昇した様に、今日以降はTOPIX型の上値が軽くなってもおかしくないと述べた。

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