Schoo(264A・G)は2011年の創業以来、「世の中から卒業をなくす」というミッションを掲げてeラーニングを活用した社会人教育事業を展開してきた。働きながら学ぶというリスキリング需要の高まりを受けて法人顧客は累計4,500社を超える。そして今、「第二創業」のひとつに位置づけたのは地域戦略だ。新たに「東京一極集中の再編集」をミッションに定義した地域向け総合HR会社のLoLLL(ロール)を設立した。今後の戦略を森健志郎社長に聞いた。
――eラーニングの事業を立ち上げたきっかけは。
森 原体験としては前職の会社で受けた企業研修がきっかけです。 eラーニングで10時間ほど学ぶことになったのですが、講師の方が一方的に延々と棒読みするようなもので苦しい体験だった。自分ならもっといい教育体験を作れると思い、「世の中から卒業をなくす」というミッションを掲げて、オンラインの社会人教育事業を始めた。
――リスキリングが広がってきましたが、市場環境は。
森 人的資本経営を国が明確に推進している中で、企業はリスキリングを活用して今の従業員の生産性を高めていくという育成重視の流れがある。またAIも含めたさまざまなテクノロジーの進化が指数関数的に速くなっている中で、働き手や企業は常に新しいことを学ぶ必要がある。
また逆に、企業はいくら採用費を使っても人が採れないため、従業員の育成や離職防止のためにキャリア支援を重視するようになっている。
――競合が多い中で、強みは何ですか。
森 一番はコンテンツの幅と質です。 当社はオンライン教育がスタンダードになる前からコツコツ取り組んできた。自社でスタジオを作り、1本1本の学習コンテンツを手作りして、良かったものは再現性を追求するし、ダメなものは作り替えるということを15年間繰り返し続けてきた。どうすれば効率よく楽しく学び続けられるかというノウハウを詰め込んだ講座を9,000以上持っていることが最大の強みになる。
――大企業向けの組織変革コンサルティングサービス「Enterprise Drive」とはどういうものですか。
森 「学びを通じた組織変革」 という新しい価値を創造する組織変革コンサルティングサービスです。この組織開発市場は、eラーニング市場よりはるかに大きい。当社ではAIと蓄積した独自データ資産を掛け合わせ、高品質な提案を迅速かつ高頻度に行う体制を整えてきた。主力サービスである「Schoo for Business」と「Enterprise Drive」を組み合わせ、顧客企業に対し従業員の意識や行動の変化、事業成長まで見据えた組織変革を提案することで、大企業に導入いただく事例も増えている。
――地域戦略を加速させるために福岡市に「LoLLL社」を設立した理由は。
森 人手不足は大都市圏よりも地方がより深刻。従来の手法では採用が困難になるのは当たり前なので、今地域にいる人たちを育てていかなくてはいけない。要は少子高齢化の影響によるHRマーケットの変革は、地方の方がより大きいと予測し、そのマーケットに進出する。既に地方の企業や自治体とネットワークが広がってきており、ここを基盤にしっかりと第二の事業の柱として地方HR市場への投資を強めていく。 LoLLL社では大都市圏人材と地方企業をつなぐ人材紹介・キャリアデザインサービス、地方企業の人事機能立ち上げを支援するAI活用型採用支援サービス、地域に合わせた学び場をつくる地域共創型の人材育成サービスの3つを予定しており、同社で新たに掲げたミッション「東京一極集中の再編集」の実現に挑戦していく。
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