6月19日（木）のマーケット 
6月18日のNYダウは小幅続落。FOMCは政策金利を据え置き、声明文から「失業率とインフレ率の上昇リスクが高まった」との文言を削除した。FOMCメンバーによる金利見通しは、2025年末時点の中央値が3.875％で据え置かれ、年内の利下げ回数が2回と前回の想定が維持された。ただ、パウエルFRB議長が会見で「労働市場は利下げを強く求めていない。企業は今の状況を乗り越えようとしており、3カ月前より姿勢は前向き」と述べ、利下げを急がない姿勢を示したため、終盤に値下がりとなった。ビザやマスターカードが売られた。ウェルズファーゴなどの金融株は上昇。NYダウは前日比44ドル(0.10％)安の42,171ドル。ナスダックは小反発。ナスダックではコインベースやマーベル・テクノロジーが買われ、ペイパルは売られた。NASDAQ総合指数は前日比25ポイント(0.13％)高の19,546。S＆P500指数は前日比1ポイント(0.03％)安の5,980。
米国が週末にイラン攻撃の観測報道で反落。半導体関連が売られた。トレンドマイクロが下落。川崎汽船はＭ＆Ａ実施用に増資を視野にと報じられ売られた。医薬品が安い。サンリオはＩＧポートとの資本業務提携で買われた。日本製鉄は副会長が希薄化が起こるような増資を考えていないと発言したことで反発。セガサミーはＰＥＲ拡大を意識した経営陣の取り組みが評価され大幅高。大幸薬品は正露丸の主成分がアニサキスに与える影響を発表し上昇。
スタンダード市場では、ハーモニックドライブが売られ、マックハウスやビートは利食い売り。岡野バルブは業績上方修正でストップ高。協立情報通信は業績上方修正で急騰。サンリオと資本業務提携のＩＧポートも大幅高。メディキューブ美容デバイスの５月売上好調のセキドは大幅続伸。
グロース市場では、サンバイオは調整が継続。エレメンツやリボミックが安い。フルッタフルッタは越境ＥＣで協業を発表し大幅高。Ａｉロボティクスは大幅高が継続。ＧＥＮＤＡは５月度売上高が好感された。デジタリフトはＡＩ関連企業との資本業務提携を発表し相乗効果期待で一時ストップ高。
日足チャート上では、寄付き後が高値で大引けが安値となる陰線。昨日とは真逆の展開で昨日の上昇分を打ち消してしまったが、5日移動平均線（3万8411円）上に位置している。前日までの3日間で1050円の上昇となっていただけに、調整の範囲内の反落と考えられる。
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【量子コン、実用化へ大きな前進 IBM・理研が大規模計算に成功】
日本証券新聞6月20日（金）紙面1面TOP記事掲載
富士通は「富岳」後継機開発へ
富士通(6702・日足)
19日は全般軟調展開の中でHPCシステムズ(6597・G)が一時16.2%高の2,138円と異彩の強調を示した。理化学研究所(理研)の国際共同研究グループが、IBMの量子コンピュータと理研のスーパーコンピュータ「富岳」との連携による量子化学計算に成功したと同日発表したことが手掛かり。量子コンピューティングの実用化に向けた大きな前進であり、関連銘柄への注目もますます高まっていくものとみられる。
同所の説明によれば、量子化学計算では電子数や分子軌道数に応じて計算量が爆発的に増加するという根本的な課題があり、この大規模な情報処理を行う方法として量子コンピュータが期待されている。一方、現在の量子コンピュータはノイズによるエラー(誤り)を正しい値に戻す「誤り訂正」を備えていない段階であり、演算回数が増えると正しい結果を得るのが難しくなるという問題があった。
本研究では、量子コンピュータの特性を最大限に活用しながら、その弱点をスーパーコンピュータなどの現行の古典計算機で補うことで大規模な量子化学計算に成功した。
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今日の市況概況
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6月19日（木）☆[概況/大引け]
米国が週末にイラン攻撃の観測報道で日経平均は反落
大引けの日経平均は396円安の3万8,488円、TOPIXは16ポイント安の2,792ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は657、下落銘柄数は891。出来高は14億3,226万株、売買代金は3兆6,462億円。
米国が週末にイラン攻撃の観測報道で日経平均は反落した。
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