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コラム2020年8月14日

【本日のマーケット】8月14日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

8月14日(金)のマーケット                                                                   

前日のNY市場では、NYダウとS&P500は小反落。週間の新規失業保険申請件数が96万3千件と100万件を割り込み、3月半ば以来の水準となったが、追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議に進展が見られないことで上値が重い展開。ナスダック指数は小幅続伸。テスラが買われ、アップルは複数のサブスクリプションサービスをまとめた定額パッケージ「アップルワン」を10月に開始すると報じられ上昇。本日の東京市場は 昨日までの3日間で919円上昇したことから、週末要因も重なり利益確定の売り先行で見送り商状。もみ合いの展開で、終始前日終値を挟んでの値動き。大引けは39円高の2万3289円と4日続伸。TOPIXはわずかに反落。

新興市場も小動き。JASDAQ指数は小幅に4日続伸。出前館は「LINEデリマ」のブランドを年内にも出前館に統一する方針と報じられ上昇。DMソリューションズは好決算でストップ高。対して東洋合成、チエル、ブロードバンドセキュリティは下落。マザーズ指数は続伸。メドピアは業績上方修正でストップ高。直近IPOのT&Sは連日の高騰。一方でフルッタフルッタはストトップ安。

チャート上では今週の大幅上昇を受けて、日経平均の日足ではボリンジャーバンドの+2σ(2万3260円)も上抜いており、今後の上方向への発散が期待されます。 週足の一目均衡表では、明確に雲(抵抗帯)抜け達成となりました。中期移動平均線の75日線が上昇を続けており、長期移動平均線の200日線を捉えるのも目前となっています。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今週はトヨタ自動車(7203)の株価が8連騰を記録しました。

先週木曜日の決算発表をきっかけに、トヨタ株に対する投資家の買い姿勢が強まり、連日の株価上昇となりました。トヨタがしっかりしている時の日本株は強い地合いと言えます。その1週間後に日経平均は23,000円の大台を突破して、コロナ危機後の高値を更新しました。

マーケット内では、大きく売り込まれてきたバリュー株を買うべきか、あるいは絶対的な成長力を見せつけるごく一部のグロース株を買うべきか、市場参加者の見方が分かれています。しかし先週から今週にかけて起こっている変化は、「バリュー株vsグロース株」という対立の構図ではなく、幅広いセクターに対する循環物色です。

6月以降の保ち合い相場の中で、リード役は半導体・電子部品株でした。今回もそれらの銘柄が先導する形で、次第に「不動産→建設→鉄鋼→銀行→医薬品→金属製品→自動車→ゴム」、のような順でセクターローテーションが始まっていると見られます。

このような流れがまだしばらく続いて、循環物色の連鎖が途切れずに繰り返されるのではないでしょうか。これこそ景気が底入れのタイミングに近づいている有力な状況証拠のひとつと考えられます。

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【相場を斬る(60)】
日本証券新聞8月17日(月)紙面1面記事掲載 

TOPIXもエンジン始動 バリューとグロースの二本立て

移動平均線(以下MA)で株価を分析する時に、いろいろな日柄のMAがあって、どのような局面で、どの日柄を使ってよいのか分からないという意見をよく耳にする。

株価のトレンドは、短期は中期に、中期は長期のトレンドに内包されている。短期は1カ月以内、中期は数カ月から半年程度、長期は1年以上続くトレンドと定義されることから、日柄選択においては、トレンドの時間軸を分けて考えると理解しやすい。

一般的に短期では日足の5日・25日など、中期では日足の75日や週足の13週・26週など、長期では日足の200日、週足の52週、月足の12カ月・24カ月などの日柄が使われる。短期を日足、中期を週足、長期を月足と区分して考えるならば、短期は5日・25日、中期は13週・26週、長期は12カ月・24カ月となる。

超短期の相場を見るために使われる5日MAの日柄は1週間に相当するが、従来土曜日に取引が行われていた時代には6日も使われていた。また、25日・75日も1カ月・3カ月に相当する日柄であるが、6日と同様に土曜立会の名残でもある。

相場における25日MAの存在感は、現在でも依然圧倒的であるが、同様の発想により土曜分を除いて考えると、25日を21日に、75日についても63日となる。

125日MA「右上がり転換」視野に

東京株式市場は11日の取引時間中に押し目らしい押し目を形成することなく、重戦車の進軍の如く日経平均・TOPIXのそろい踏みで25日MAを抜いた。週足の13週・26週・52週を踏まえた日柄である63日・125日・250日の各MAのレンズを通して株式市場を見ると、特に出遅れていたTOPIXの250日MA突破は、6月高値トライへの号砲とでもいうべき象徴的動きであった。

13日には早々と日経平均が2万3000円台を回復し高値を更新したが、TOPIXの6月9日高値1,633ポイントの更新も間近に迫っている。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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8月14日(金)☆[概況/大引け] 

週末要因で小動きに終始。チェンジが売買代金上位で大幅続伸。富士フイルムが買われ、ユナイテッドアローズ急騰。不動産と自動車は安い

大引けの日経平均は23,289.36円の39.75円高、TOPIXは1,623.38ポイントの0.77ポイント安。東証1部の値上がり銘柄数は818、値下がり銘柄数は1,276。出来高は10億5,553万株、売買代金は2兆270億円。
週末要因で小動きに終始した。
ソニーは続伸し、ふるさと納税サイトを完全子会社化するチェンジは売買代金上位で大幅続伸を演じた。

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