1月7日（木）のマーケット 
前日の米国株式市場でNYダウは続伸。ジョージア州上院決選投票で民主党が2議席とも獲得し、追加経済対策やインフラ投資の拡大が期待され、建機のキャタピラーや化学メーカーのダウなどの景気敏感株が買われた。NYダウは前日比437ドル高(1.44％高)の3万829ドル。対してナスダックは反落。長期金利上昇を受け、ハイテク株が売られた。半導体のエヌビディアは英半導体設計のアームの買収について、英国競争・市場庁が調査を始めるとの発表を受け下落。ナスダック総合指数は前日比78ポイント安(0.61％安)の1万2,740ポイント。
本日の東京市場はNYダウの続伸を受け、反発でのスタート。米国ジョージア州上院決選投票の結果は民主党が2議席とも獲得し、増税リスクが高まると警戒されていたが、バイデン大統領の政策運営が安定するというメリットの方が評価された。米国長期金利の上昇で金融株が物色された。また、景気敏感株物色からバリュー株の上昇が際立ち、TOPIXは12月高値を上抜き、2年3ヵ月ぶりの高水準まで上昇。全面高となり、日経平均は2万7,624円の568円高まで上昇を見せたが、東京都の新たな感染者数が2,000人超と報じられ、後場は上げ幅を抑えられる展開。大引けの日経平均は434円高の2万7,490円。売買代金は2兆9,990億円。TOPIXは30ポイント高の1,826ポイント。
新興市場はまちまちの展開。ジャスダック平均は6日続伸。フォーサイドやテラが買われ、太陽光発電関連のウエストHDが大幅高。一方、サン電子とイメージワンは下落。マザーズ指数は小反落。直近IPO銘柄のオンデックやエネチェンジ、ヤプリが売られ、HENNGEは利食い売りで続落。対して、太陽電池製造装置のNPCが急伸。そーせいはSMBC日興証券の「1」引上げを好感し続伸。
チャート上では、寄り付きが安値の陽線。ザラ場では12月29日の高値2万7,602円を上抜き、5日移動平均線（2万7,281円）の上方に位置。上昇トレンド継続を伺わせる。
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注目記事 Pick up
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【バリュー株全開/TOPIX躍動】
日本証券新聞1月8日（金）紙面1面TOP記事掲載
景気敏感株にうねり
米ジョージア州の上院決選投票で民主党が2議席を獲得し、これで米議会の多数派を占めることになったと日本時間7日早朝に報じられことで、同日の東京株式市場は景気敏感株を中心に全面高。前日のNYダウ最高値更新も支援材料となり、日経平均は一時、568円高の2万7,624円と昨年12月30日以来、4営業日ぶりに急反発した。それ以上に注目されたのがTOPIXの大幅高。一時、41.32ポイント高(上昇率2.30%)の1,837.50ポイントまで跳ね上げ、2018年10月2日以来、2年3カ月ぶりの高水準に達した。セクター別では金融株と、鉄鋼株を中心とする素材系などの上昇が話題を集め、バリュー株全開の様相だ。
金融セクター超割安返上へ 米長期金利急上昇が起点
TOPIX(日足)
ここ一両日で久々の急動意を見せたのが金融セクター。業種別指数(33業種)上昇率で、銀行、証券、保険、その他金融ともベストテンに名を連ねた。連日高値のかんぽ生命やビットコイン人気のマネックスは別格としても、T＆D、野村HD、ジャフコ、京都銀行、東京センチュリーが昨年来高値に名を連ね、メガバンクでも、三井住友FGが昨年6月高値を一気に払って11カ月ぶり高値水準。三菱UFJFGも昨秋高値を抜いて7カ月ぶり水準となった。
6日の米国市場でもS＆P500の銀行株指数は6・8%高。ゴールドマン・サックスの2年10カ月ぶり最高値更新などとも軌を一にする流れだ。米国長期金利の昨年3月以来となる1%乗せが起点となった。米民主党が上院を制したことによる財政拡大機運や、原油、非鉄などに見られる物価上昇傾向が背景だ。短期金利がゼロ近傍に張り付くなかでの長期金利上昇(長短金利差拡大)は生保や銀行などの利ザヤ拡大を連想させる。日本でも10年物国債利回りは昨年11月以来の0.04%台を付けてきた。
三菱UFJのPBR0.3倍台に象徴される極端な割安セクター。大和証券試算で、銀行の対TOPIX相対PBRは2014年から一貫して右肩下がりを続けてきた。
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今日の市況概況
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1月7日（木）☆[概況/大引け]
米民主党勝利でリフレトレード。米長期金利上昇で米金融株高を踏襲し金融セクターが買われ、景気敏感の鉄鋼と非鉄や環境関連も高い。ゲーム関連は下落
大引けの日経平均は27,490.13円の434.19円高、TOPIXは1,826.30ポイントの30.12ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,664、値下がり銘柄数は445。出来高は15億1,372万株、売買代金は2兆9,990億円。
米ジョージア州上院決選投票で民主党が2議席を獲得し、バイデン次期大統領が政策を遂行しやすくなるという見方から、昨日のNYダウは上昇し、東証も広範囲に買われた。
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