TOP  NSJアップデート  コラム  【本日のマーケット】4月16日(火)
コラム2024年4月16日

【本日のマーケット】4月16日(火)

4月16(火)のマーケット                                                                   

4月15日の米国株式市場は続落。イランの軍参謀総長がイスラエルへの攻撃について「作戦は終了した。継続するつもりはない」と述べたため、米国主要3指数は反発して始まったが、イスラエル国防軍は、イランによる攻撃への対応として取り得る可能性のあるさまざまな行動を政府に提示したと軍報道官が語ったため、米国株は下落した。セールスフォースはインフォマティカ買収を視野に交渉中と報じられたが、買収費用負担が警戒され下落した。ゴールドマン・サックスは1~3月期がアナリスト予想の減益に対して、増益だったため買われた。NYダウは前日比248ドル(0.65%)安の37,735ドル。ナスダックではエヌビディアが下落。米商務省が11日にブラックリストに新規登録した企業のうちエヌビディアの中国協力企業である思騰合力が含まれていた。思騰合力はエヌビディアのグラフィック処理装置(GPU)を搭載した高性能自社サーバーを中国企業と各機関に供給してきた。米国は中国に制裁を加えながらも思騰合力のような協力会社を通じて「抜け道」を与える形で自国の先端チップが中国に販売されるのを黙認してきたが、今後は米商務省産業安全保障局から輸出許可を受けなければならないため、中国向けの売上高が減ると警戒された。電気自動車のテスラは世界の従業員の10%以上を削減すると社内メールで通達したため、電気自動車の需要減速が再認識され下落した。NASDAQ総合指数は前日比290ポイント(1.79%)安の15,885。S&P500指数は前日比61ポイント(1.20%)安の5,061。

イスラエルがイランの核関連施設を攻撃するのではという不安心理から日経平均は一時900円を超える下げ幅。米国でエヌビディアが下落したため半導体関連が売られた。前日に買われた東電と海運株も反落した。Jフロントが減益予想で売られたため、三越伊勢丹もツレ安となった。ニデックはサーバー用水冷モジュールの生産能力拡大で買われた。東宝は前期の決算が過去最高益を大幅に超過したことが好感された。オリンパスはGS証券が格上げ。

スタンダード市場では、ユニバーサルがマニラのカジノの第1四半期が減収だったことで売られた。倉元製作が反落し、パシフィックネットは12~2月期が営業減益だったことで急落した。住石HDは通期業績予想を上方修正したためストップ高となった。JMACSは今期改善予想を好感。

グロース市場では、QPS研が反落し、TKPは前期決算が計画未達だったため売られた。健康食品のベースフードは今期営業黒字予想だが、昨年10月の自主回収の影響が尾を引くという懐疑的な見方もありストップ安。ギックスは初配当を発表しストップ高。アジャイルメディアが反発。

チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陰線。ギャップダウンで大きく下放れとなり、一目均衡表の雲の上限(3万8823円)を割り込み雲の中に。一目均衡表の雲の上限を割り込むのは昨年11月以来のこと。ボリンジャーバンドのマイナス2シグマ(3万8303円)が目前となった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

軟地合い乗り切る 決算発表の狙い方
 日本証券新聞4月17日(水)紙面1面TOP記事掲載

“強気・弱気バイアス企業”を見極めて対処

地政学リスクの高まりを受けた米国株安が直撃。16日の日経平均は一時910.48円安まで売られた。15日にも一時702.60円安となる場面があり(引けは290.75円安)、地合いは不安定さを増してきているようだ。大和証券調べによると、15日のニューヨークダウ「6日続落」は1987年以降の36年余で27回目。仮に「7日続落」に伸びれば13回目で、約3年に一度の珍事ということになる。嫌でも相場変調が意識されてきそうだが、こんな時こそ基本に立ち返るべき。

ちょうど今週末の光世証券あたりを皮切りに、3月期(12月期第1四半期)決算発表シーズンがスタートを切る。そして来週に入れば、23日にニデック、24日にキヤノン、ファナック、25日にキーエンス、信越化学、26日に村田製作所、アドバンテストと、いきなり時価総額上位の主力企業の発表が相次ぐことになる。5月大型連休を挟んだ3月期本決算発表は例年短期決戦型。毎日のように“○○効果”“××ショック”の生じる気の抜けない日々となりそう。選別に耐え得る好実態銘柄へのシフトが問われるわけだが、ここではちょっと変わった視点からシーズン乗り切りを考えてみたい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

4月16日(火)☆[概況/大引け]

イスラエルによるイランの核関連施設攻撃リスクへの不安で一時900円を超える下げ幅

大引けの日経平均は761円安の3万8,471円、TOPIXは56ポイント安の2,697ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は169、下落銘柄数は1,466。出来高は19億7,840万株、売買代金は4兆7,835億円。
イスラエルがイランの核関連施設を攻撃するのではという不安心理から日経平均は一時900円を超える下げ幅となった。
イランは米国の経済制裁などで経済が悪化しているため、イスラエルとの本格交戦は避けたい意向があると推測されているが、イスラエルはパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上侵攻を延期したため、イランへの対応を優先したと見られている。

詳しくはコチラ

関連記事